2011 Fiscal Year Annual Research Report
高次脳機能障害者のセルフケアの再構築を促す看護介入モデルの構築
Project/Area Number |
22592633
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
日高 艶子 聖マリア学院大学, 看護学部, 准教授 (50199006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮林 郁子 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (40294334)
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Keywords | リハビリテーション看護学 / 高次脳機能障害 |
Research Abstract |
本研究の目的は,高次脳機能障害者のセルフケアの再構築を促す看護介入モデルの試案を検証し看護介入モデルを構築することにある.本モデルは注意障害,観念失行,半側空間無視,自発性の低下に対する介入の順序性と環境調整及び主意的役割の活用という二つの介入方法を提示し期待できる効果の程度にについて示したものである. 介入の順序性としては,認知の基盤である注意障害に対して最初に介入することで他の高次脳機能障害への介入の準備が整うことが予測される.さらに,環境調整は注意障害に,主意的役割の活用は,自発性の低下に最も効果的であると予測される.本研究においては前述した介入の順序性と介入方法について検証する. 平成22年度は,準備段階として,注意障害患者の食事場面における視覚・聴覚刺激を減少した環境調整の有効性を検討した.その結果,注意障害患者に対する視覚・聴覚刺激を減少した個室環境は注意機能の持続や配分に有効であり看護介入として確立できる可能性が示唆された.また,注意障害の改善に伴い,抑制障害や半側空間無視の改善を認めた.このことから,複数の高次脳機能障害を有する患者に対しては,最初に注意障害から介入することの意義が明らかにされることが期待できた. 平成23年度は,複数の高次脳機能障害の中で,注意障害から最初に介入することの効果を検証するために,注意障害患者の対象者数を増やし介入の順序性と環境調整の有効性について検証した.さらに,自発性の低下をきたした患者の自発性の向上と,半側空間無視患者の代償行為の獲得に主意的役割を活用することの効果について検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年は、3件の研究報告を行った。調査依頼病院との調整を行い、対象者の選定を行っているが、1事例の介入に1ヶ月程度の期間を要するため、当初の予定よりデータ収集がやや遅れている。平成24年度も調査依頼を継続して行い、対象者数を増やす。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)平成24年度は、22年度と23年度の総括を行う。特に主意的役割の活用の効果については、<自発性の低下>と<半側空間無視.の看護介入として位置づけることが可能であるか考察する。看護介入として位置づけられる場合は、研究協力病院の電子カルテの介入方法の項目に加え、臨床で看護師によって使用頻度が高い介入となるか否かを調査する予定である。 (2)研究成果を国内の学会にて研究代表者(日高)、研究分担者(宮林)の両者で行う。
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Research Products
(3 results)