2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22611007
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
齋藤 正敏 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40241583)
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Keywords | electron density / dual-energy CT |
Research Abstract |
本研究の目的は、粒子線がん治療計画において不均質部補正のための必須入力データである電子密度分布の絶対測定が可能な2色X線CTを、医用X線源を用いて実現することである。本年度の研究計画項目は、(1)データ解析用ソフトウエアの作成、(2)バランスドフィルタ付加後のX線エネルギースペクトルの測定、の2点である。「データ解析用ソフトウエアの作成」では、昨年度作製した「バランスドフィルタ法を組み合わせた2色X線CT装置」のプロトタイプ(一般撮影用X線源、被写体自動回転ステージ、X線ラインセンサカメラ、バランスドフィルタで構成)で測定し得られる投影データから線減弱係数の分布としてのCT画像へ再構成し、さらに電子密度分布画像への変換プログラムをFORTRAN言語によりコーディングを行った。本プログラムを使用することにより、短時間且つ測定条件に対する高い自由度を持って電子密度分布画像を表示することが可能となった。併せて、2色X線CTシミュレーションプログラムも独自に開発し、様々な被写体や撮影条件(管電圧、管電流、FOV、付加フィルタ)において得られる電子密度分布画像の変化を予測することが可能となった。一方「バランスドフィルタ付加後のX線スペクトルの測定」では、種々の管電圧条件におけるバランスドフィルタを透過したX線のエネルギースペクトルを半導体検出器を用いて測定し、理論値との比較・検討を行った。その結果、当初計画通りの厚さ、平均エネルギー、エネルギー幅を有するX線ビームが生成できていることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた「データ解析用ソフトウエアの作成」と「バランスドフィルタ付加後のX線エネルギースペクトルの測定」を実施し、その有効性を確認できている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、以下の2点に重点を置き推進する。 (1)実用化に向けた評価 実用化に向けたハードウエアの仕様の検討と被曝線量の評価を行う。 (2)総括 3年間の研究結果に基づき、医用X線源を用いた2色X線CTによる電子密度計測の精度およびその汎用性について総括する。
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Research Products
(1 results)