2011 Fiscal Year Annual Research Report
デザイン・プラクティスにおける創造的認知プロセスの構成的方法論に基づく解明
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22615014
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 晴行 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50313341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪 正樹 慶應義塾大学, 環境情報部, 教授 (50329661)
古川 聖 東京藝術大学, 美術学部, 准教授 (40323761)
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Keywords | デザイン / 構成的方法論 / デザイン知 / 可視化 / 創造的認知 |
Research Abstract |
デザイン知の獲得・形成と適用のプロセスを創造的認知プロセスとして解明するとともに,創造的認知を扱うデザイン研究の方法論を構築することを目的としている. 今年度は,前年度に引き続き,デザイナーとクライアントの打合せ記録を分析するとともに,新たに,デザイナーをインタビュイーとし,研究者をインタビュアーとして,デザイン知の内容や所在を明らかにしたり,創造的な思考を促進したりするインタビュー手法の開発に着手した.後者について詳述すると,インタビュアーは設計案に埋め込まれている暗黙的なデザイン知を浮き彫りにすべく,以下1-5を繰り返した.(1)デザイナーによる設計案の説明と説明内容に関する質疑応答,(2)上記1において言及されたものごとのひとつひとつ(主として命題として扱える宣言文または興味の方向性を示す疑問文)を記したhexという六角形のメモを並べることによるデザイン知の可視化,(3)可視化されたデザイン知の再解釈及びデザインの認知プロセスのメタ認知,(4)再解釈されたデザイン知を契機とするデザインの方向性の発想,(5)発想された方向性に基づく設計案の修正.その結果,外化されたデザイン知の配置パターンから鍵となる概念を浮き彫りにすることが可能であること,デザイン知には身体性があり,デザイン知を外化することによって身体から一体切り離して解釈する過程を通じで身体性を意識することによって創造的認知がなされる場合があることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画時に期待した成果が適時的に得られつつある.また,計画の遂行を遅らせる想定外の事象が起こっていない.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度が最終年度であるため,これまでに得られた知見の確実性を向上し,デザイン知の所在と内容,及び,デザインにおける構成的方法論の有効性を示す研究成果としてまとめる。
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Research Products
(11 results)