2012 Fiscal Year Annual Research Report
知的「ひらめき」活性度の向上に寄与する光環境デザインの生理・心理的実証研究
Project/Area Number |
22615023
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
小山 恵美 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (80346121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲 隆介 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (10198020)
松本 裕司 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (60379071)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 知的活性度 / 光環境 / 分光分布 / 執務空間 / 生体信号 / 照度制御 / LED / リフレッシュ行動 |
Research Abstract |
本研究では,知的生産活動を定量的に捉える一つの指標として「生理的・心理的活性度」に着目し,光の非視覚的生理作用を考慮して執務空間の光環境照度を非定常的に時間変化させることが,知的「ひらめき」につながる活性度の向上に寄与することを生理・心理的評価により実証することを目的とし,昨年度までに,活性度の評価指標をある程度明確化するともに,照度制御の妥当性と白色LED光源では分光分布に課題が残ることを明らかにした. 今年度は,今後も普及が予想される白色LED光環境の問題点を改善するため分光分布を調整し,ワーカーの活性度変動を考慮した照度制御を組込み,光環境の影響を生理・心理指標により評価した.また,執務中のリフレッシュ行動と活性度指標の関連を検討した. 同照度同色温度のLED-BY(青色励起2峰性),FL(蛍光ランプ),分光分布バランスを調整したLED(LED-A,紫励起広帯域)の比較では,覚醒度はLED-BYでFLよりも有意に高く,序列はFL<LED-A<LED-BYとなった.緊張感はLED-BYでLED-A,FLよりも有意に高かった.光環境の印象では,有意ではないが,LED-AはLED-BYよりも快適感や色の自然さで高い値を示した.LED-Aの照度制御有無の比較では,照度制御により覚醒度が一時的に向上する傾向がみられたが,明確にはならなかった.したがって,LEDの分光分布バランスを改善することで,緊張感の増大を伴わない範囲で覚醒度を高め,光環境の印象を向上させる可能性がみとめられた. また,自発的歩行によるリフレッシュ(RF)行動に伴う特徴的な心拍指標変動波形を昨年度明らかにしたが,座位でのRF行動においても,自発/強制の比較では自発的RF行動をとる方が特徴的な変動波形がより明瞭に出現することが示された.これらの変動特性を踏まえて照度制御すると,より効果的になると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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