2011 Fiscal Year Annual Research Report
細胞支持基盤の弾性調節で飽和脂肪酸によるインスリン抵抗性を克服する試み
Project/Area Number |
22616005
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
李 勤凱 徳島大学, 病院, 特任助教 (10571531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船木 真理 徳島大学, 病院, 特任教授 (10467821)
秦 明子 徳島大学, 病院, 学術研究員 (20570948)
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Keywords | 細胞外基質 / 硬度 / 脂肪細胞 / 慢性炎症 |
Research Abstract |
硬度調節の可能な二次元細胞培養システムで3T3-L1脂肪細胞を培養した場合くパルミチン酸負荷による炎症誘発効果が肥満状態の脂肪組織の硬度を模した細胞外基質で最大化することから、3T3-L1脂肪細胞が細胞外基質の硬度を認識して細胞機能を調節することをこれまで報告している。今年度は基質硬度を細胞が認識するメカニズムの解明に取り組んだ。その結果、Rho、ROCK1およびミオシン軽鎖キナーゼの活性化が硬度の増した基質を認識することに必要であることが判明した。さらに3T3-L1脂肪細胞による細胞外基質硬度認識に関わる因子として細胞外基質の種類とインテグリンのタイプも同定できた。これらの成果により、細胞外基質硬度による3T3-L1脂肪細胞の細胞機能制御を細胞生物学・分子生物学で扱える事象に落とし込むことに初めて成功した。また三次元培養系において3T3-L1脂肪細胞の細胞機能を制御する細胞外基質の物理的性状の評価を行い、硬度以外に別の因子を初めて発見した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二次元培養系における脂肪細胞機能を制御する細胞外基質の因子とそのシグナル伝達機構を明らかにしている。また三次元培養系で硬度以外の細胞外基質の物理的性状の評価に成功している。
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Strategy for Future Research Activity |
肥満・インスリン抵抗性状態で細胞外に質の物理的性状が変化し、脂肪細胞機能が制御されることを明らかにしている。またそのシグナル伝達経路も明らかにしている。これらの成果に基づき、肥満・インスリン抵抗性状態で見られる脂肪組織の慢性炎症の治療薬開発のツールを作成する計画である。
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