2010 Fiscal Year Annual Research Report
SoC内DA変換器の電流テスト容易化設計法に関する研究
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22650009
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
橋爪 正樹 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (40164777)
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Keywords | SoC / DA変換器 / 電流テスト / 検査容易化設計 / ミックスドシグナルIC / 断線 / 短絡 / 高信頼性 |
Research Abstract |
電源から回路に流れる電源電流を測定し回路を検査する検査法は「電流テスト法」と呼ばれている。本研究ではSoC(System-on-Chip)内に作られている,出力にオペアンプ回路を伴うDA変換器を検査対象回路とし,その電流テスト法とその検査を容易とする「検査容易化設計法」の開発を目的としている。 本研究での検査対象故障はその回路内の断線および短絡故障で,現在のIC製造時に最も発生しやすく,また既存の検査法では発見が難しい故障である。その故障を高い検出率で出力電圧値を測定せずに発見することを可能にするDA変換器の設計法の開発を本研究では目指している。 DA変換器として種々のものが存在するが,SoC内では抵抗ストリング型DA変換器が多用されている。そこで平成22年度はその基本回路である2進木構造の抵抗ストリング型DA変換器の電流テスト容易化設計法を開発した。過去に本研究代表者は2進木構造の抵抗ストリング型DA変換器の断線,短絡故障の電流テストの検査可能性を回路シミュレーションにより確認済みである。またそのDA変換器に対する検査容易化設計法を提案し回路シミュレーションで故障検出率を調査している。しかしその検査容易化設計法で設計されたDA変換器の面積オーバーヘッドが大きく,それを小さくする必要がある。そこで平成22年度はその検査容易化設計法を改良し,回路シミュレーションにより検査能力評価を行った。その結果,面積オーバーヘッドは小さく,また高い故障検出率で故障を発見できることがわかり,国際会議NCSP2011で発表した。 また2進木構造の抵抗ストリング型DA変換器以外にデコーダを用いた抵抗ストリング型DA変換器もAV機器用ICや計測器用IC等で多用されている。そこで,そのDA変換器用の電流テスト容易化設計法も開発した。その結果は平成23年度に発表する予定である。
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Research Products
(2 results)