2010 Fiscal Year Annual Research Report
3次元画像解析に基づく写真法による食事調査の定量評価
Project/Area Number |
22650185
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
目加田 慶人 中京大学, 情報理工学部, 教授 (00282377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
種田 行男 中京大学, 情報理工学部, 教授 (30185178)
今枝 奈保美 名古屋女子大学, 家政学部, 准教授 (80387662)
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Keywords | コンピュータビジョン / 食事調査 |
Research Abstract |
本研究の目的は,日常おこなわれる健康管理の利便性と簡便性向上のために,食事量の可視性と定量性を実現するための画像処理手法の開発と,その健康管理への貢献の有無を予備調査することにある.具体的には,近年民生機器として普及が始まった3次元カメラを用い,被験者が日々の食事をデジタルカメラで撮影するだけで,摂取した量やエネルギーを計測・推定できるものを目指す. 平成22年度は,(1)食事量を画像から計測するための基礎的アルゴリズムの検討,(2)健康管理に携わる専門家が写真から食事量を推定する際の変動要因についての調査,を行なった.項目(1)では,ステレオカメラからの距離計測のために必要なステレオキャリブレーション,画像の平行化,視差マップの推定を実現し,カメラとお茶碗に盛られたご飯までの距離計測に必要な視差マップが適切な精度で求められる事を確認した.項目(2)においては,ご飯の量,茶碗の大きさなどを様々に変化させてご飯の量を推定させた時に,栄養指導を専門で行なう者と公衆栄養を学ぶ学生との推定誤差量とその傾向についての調査を行なった。経験することの少ない特定の条件では専門家であっても推定量の誤差が大きいことが示された. 以上の事より,公衆栄養の専門家であっても食事量を推定することは難しいタスクであり,本研究が目指した「食事量の計測」に加え,栄養指導における食事量計測のための補助手段としての「写真からの対象食材の長さの計測」が実質の支援情報として重要であることを確認し,次年度以降の開発項目に加えることとした.
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