2010 Fiscal Year Annual Research Report
インストラクショナルデザインの美学・芸術的原理の導出
Project/Area Number |
22650206
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
鈴木 克明 熊本大学, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (90206467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 淳子 熊本大学, 大学院・社会文化科学研究科, 助教 (80423656)
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Keywords | 教育工学 / 教育設計 / 美学 / デザイン原理 / 芸術的原理 / ペルソナ手法 / ユーザーストーリー / 学習経験の質モデル |
Research Abstract |
今年度は、これまでの欧米における先進事例研究を踏まえて、我が国の関連諸領域における研究の動向を整理することから着手した。具体的には、[学びたさ]をめぐる動向、ユーザーストーリーを描くことで「学びたさ」の誘発・阻害要因を検証する方法、ソフトウェア工学で実績がある「ペルソナ手法」を援用する可能性について、文献を調査した。この成果は、関連学会にて報告した。 「ペルソナ手法」を学習環境の設計に生かす道を模索するため、研究協力者が直面する研修場面を取り上げて、「美学・芸術的視座」から提案されている設計原理を実現するためにはどのような要素を盛り込む可能性があるかを検討したが、それを実際の研修に適用するレベルまでの具体化が達成できなかった。引き続き次年度もこの課題には取り組んでいく。 ユーザーストーリーを描くことで「学びたさ」の誘発・阻害要因を検証する方法について、我が国での適用可能性を、医薬従事者の対人コミュニケーション訓練に関する企業内教育の場面を取り上げて検討したが、研究協力者(研究代表者が属する大学院の社会人学生)の職務との関連で試みるまでには至らなかった。引き続き次年度もこの課題には取り組んでいく。 Parrishの提唱する学習経験の質モデルを勤務校のストーリー中心型カリキュラムの実践演習科目や導入教育(オリエンテーション科目)分析に応用し、その適用可能性を模索した。この成果は、関連学会にて報告した。
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