2011 Fiscal Year Annual Research Report
環境指標生物であるミジンコの逆遺伝学的手法の開発:エコゲノミクスの新規アプローチ
Project/Area Number |
22651078
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Research Institution | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設) |
Principal Investigator |
井口 泰泉 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (90128588)
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Keywords | ミジンコ / 逆遺伝学 / エコゲノミクス |
Research Abstract |
ミジンコ類(枝角目甲殻類)は世界中の淡水に生息し、扱い易いことから生態学の研究に用いられてきた。ミジンコ類は、動物プランクトンとして食物連鎖で重要であり、環境指標生物にも指定されている。我々はミジンコ類の中で最大級であるオオミジンコのESTを約5万決定し、マイクロアレイを作製して化学物質などの環境要因に応答する遺伝子を網羅的に解析するエコ(トキシコ)ゲノミクスを開始している。さらに我々はミジンコ類で初めてオオミジンコ卵への二重鎖RNAの微量注入によるRNAiを確立したが、今後詳細に遺伝子機能解析を進めるには、導入遺伝子の発現を自在に制御することが必要であり、さらに永続的に遺伝子発現をコントロールできるようなトランスジェニックミジンコの作出が不可欠である。本研究では遺伝的な交配実験系の開発について解析を行った。オオミジンコは、自然環境条件により、単為生殖と有性生殖を使い分ける。光、温度、密度を調節することにより、100%には至らないものの一部のミジンコに雄が出る条件が分かった。さらにto12(主にゼブラフィッシュの研究で使われている)トランスポゾン及び、HSP70プロモーターを用いたトランスジェニックミジンコの作出を試みるために、HSP70プロモーターを活性化させるためのヒートショック条件を検討した。これらの知見は、今後トランスジェニックミジンコ作出するための基礎的な知見として応用可能である。
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Research Products
(11 results)