2010 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャル・ネットワーク理論によるソーシャル・キャピタルと健康の実証的検証
Project/Area Number |
22653056
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
藤澤 由和 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (70387330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小藪 明生 早稲田大学, 文学学術院, 助手 (30506142)
斉藤 和巳 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (80379544)
武藤 伸明 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (40275102)
大久保 誠也 静岡県立大学, 経営情報学部, 助教 (90422576)
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Keywords | 医療・福祉 / ソーシャル・ネットワーク |
Research Abstract |
本研究は、ソーシャル・ネットワーク論に基づいて特定の地域内における特殊な人間関係を示すソーシャル・キャピタルの把握に関する手法の開発を行い、こうして把握されたソーシャル・キャピタルと健康の関係性の解明を試みることを目的とした。そこで、まずネットワーク理論に関する論点整理を行った。具体的には、情報科学、数学など学際的な進歩が著しいネットワーク理論の指標(次数中心性、媒介中心性、クラスター係数等)を取り入れ最も効果的にソーシャル・キャピタルのネットワーク全体の構造的側面を把握するための方法論を提示した。次いで、データ収集手法の検討を行った。具体的には、ソーシャル・キャピタルの健康への影響に関する実証的検証を視座に、社会経済的地位、ライフスタイルなどの調査票への適切な組込とその設計を行った。さらにこうしたデータは過度に個人的な情報を含むため、その提供にはかなりの抵抗感があることが想定されるため、データの収集に際してその問題点を克服するために有効な情報収集ディバイスについて検討し、そのプロトタイプについて提示した。最後に、調査対象地域の選定を行った。具体的に本研究では、町丁目を生活空間の基本単位とし、調査対象地域を設定した。その理由としては、近隣が健康へおよぼす影響の重要性が指摘されていること、わが国において近隣の概念に整合性を持ちうる生活単位が町丁目であること、全体ネットワーク構造の調査に際しサンプル総数が適切となることが示されたためである。以上の研究成果を踏まえ、次年度に調査を実施することを予定している。
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Research Products
(3 results)