2011 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャル・ネットワーク理論によるソーシャル・キャピタルと健康の実証的検証
Project/Area Number |
22653056
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
藤澤 由和 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (70387330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 和巳 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (80379544)
大久保 誠也 静岡県立大学, 経営情報学部, 助教 (90422576)
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Keywords | 医療福祉 / ソーシャル・ネットワーク / ソーシャル・キャピタル |
Research Abstract |
本研究は、ソーシャル・ネットワーク論に基づいて特定の地域内における特殊な人間関係を示すソーシャル・キャピタルの把握に関する手法の開発を行い、こうして把握されたソーシャル・キャピタルと健康の関係性の解明を試みることを目的とした。 本年度は、昨年度に引き続きネットワーク理論に関する論点整理を行うと同時に、本研究を行うための具体的な論点の整理を行った。具体的には、情報科学、数学など学際的な進歩が著しいネットワーク理論の指標(次数中心性、媒介中心性、クラスター係数等)を取り入れ最も効果的にソーシャル・キャピタルのネットワーク全体の構造的側面を把握するための方法論に関する論点整理を行った。こうした論点に基づいて、具体的かつ一定のコスト内で実施可能なデータ収集手法の検討を行った。 その結果、ソーシャル・キャピタルの健康への影響に関する実証的検証を視座に、社会経済的地位、ライフスタイルなどを主要なデータ項目として組込む必要がある中で、こうしたデータが過度に個人的な情報を含むため、その収集にはかなりの抵抗感があることが想定され、データの収集に際してその問題点を克服するために有効な情報収集ディバイスなどのデータ構築レベルでの新たな仕組みに関しての必要性が明らかとなった。 最終的に、本研究の予算制約を加味しながらも、実際のデータ構築におけるプロトコルの確立はもとより、それを可能とするディバイスの検討が必要との結論に達し、こうしたディバイスの具体的な検討を踏まえ、次年度の最終的な検討を行うこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究において構築を予定しているデータに関しては、その収集上の課題がより一層大きなものであることが判明し、その課題克服のために、調査プロトコルの確立に加えて、そのたの具体化支援の方策を検討する必要が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
調査プロトコルの見直しを行い、最終的な形での調査プロトコルの確定を行う。さらに、このプロトコルを可能とするための、支援システムの検討を行い、試行的な形ではあるが、当該支援のシステムを用いて,プロトコルを用いた調査データの構築を試みることとする。
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