2011 Fiscal Year Annual Research Report
建築許可制導入を中心とした法制度改正を見据えた建築審査会のあり方に関する研究
Project/Area Number |
22656127
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
有田 智一 筑波大学, システム情報系, 准教授 (90344861)
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Keywords | 都市計画 / 土地利用 / 建築規制 / 建築審査会 |
Research Abstract |
1)全国の建築審査会実態アンケート調査のデータ分析 全国の特定行政庁における建築審査会事務局担当を対象として、建築審査会の運用実態に係るアンケート調査を実施した結果について、データの詳細な分析を実施する。特に、特例許可に関する同意案件の件数と審査の運用実態について、用途特例許可(48条各項)の事例を中心に、件数の実績や事前明示的な審査基準の有無、審査の実態、許可した主な理由、許可にあたっての条件づけ(法92条の2に基づくもの)の運用状況等について分析を行った。 更に、現行では運用事例がないものの、今後の市街地変化の動向を踏まえた特例許可の弾力的運用方法への潜在的ニーズについて、特定行政庁の運用意向の調査を行い、既存不適格建築の救済や、用途純化系の用途地域において異種用途を共存させたい等のケースについて可能性があることなどの分析を行った。 2)外国の土地利用規制システムとの比較検討 米国の土地利用規制システムにおける許可判断や審査請求に関する規制システムについて、日本との比較検討を実施する。特に、条件付特定用途許可制度における審査の基準と手続の実態について注目し、ゾーニングボード(ZoningBoardofAppeals)の役割と審査手続きについてニューヨーク市などの事例を分析し、「民主的観点:民意の反映」の仕組みと、「科学的客観性:専門的知見に照らした裁量的判断」のバランスが制度上・運用実態上図られている状況について分析を行った。
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Research Products
(2 results)