2010 Fiscal Year Annual Research Report
衛星の高精度姿勢制御を可能にするレーザーマイクロスラスタの実験研究
Project/Area Number |
22656196
|
Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
船木 一幸 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所・宇宙輸送工学研究系, 准教授 (50311171)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀澤 秀之 東海大学, 工学部, 教授 (30256169)
|
Keywords | 航空宇宙工学 / 推進・エンジン / レーザー / マイクロスラスタ |
Research Abstract |
20Wの低電力レーザー光を固体ターゲット(推進剤)に定常的に照射しながら定常推力を得る、100μNクラス小型レーザー推進機に関する実験的研究を実施した。本研究では、過去に数多く研究されてきたレーザーアブレーションスラスタ(金属などの固体ターゲットに短時間パルスレーザーを照射してジェットを生成するタイプ)とは異なり、定常レーザーを箔状の固体ターゲットに照射してジェットを得る、新しいタイプの推進機を目指している。 もしもレーザーパワの変化に応じて線形に変化する推力特性が得られれば、レーザー出力を時間変化させることで推力の高速制御が可能であり、人工衛星の精密姿勢制御へ応用可能であろう。 平成22年度は、小型レーザースラスタとレーザースラスタの推力測定に必要な推力測定スタンドの設計製作を行い、小型レーザースラスタ推力の予備測定までを実施した。新規に製作した振り子式推力測定スタントでは、1μN以下の推力測定分解が得られた。また、更なる推力分解能と推力ノイズ計測のための準備として、真空チャンバ全体を防振したレーザースラスタ実験システムを構築した。 予備推力測定実験では、20Wまでのレーザー光の照射により、最大で5μNの定常推力が得られるなど、定常レーザー照射による新型レーザー推進機の可能性を示した。
|
Research Products
(5 results)