2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22658053
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉山 淳司 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (40183842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 友也 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (90509142)
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Keywords | セルロース合成酵素 / CesABCD / 酢酸菌 / 大腸菌内再構成 / c-diGMP / 酵素反応速度論 / 協同性 |
Research Abstract |
(1)酢酸菌セルロース合成酵素複合体GxCesABCDの大腸菌発現系の構築 全長で9,000bpにもなるCesABCDオペロン全長の大腸菌発現系の構築に成功した。得られた発現系を使ってタンパク質を発現にも成功した。簡易チェックの結果、Dタンパク質以外は膜タンパク質であると思われ、封入体でばなく、フォールドしたタンパク質が発現している可能性が高い。組換え体合成酵素複合体を得られるようになったという点で大変重要なステップだと思われる。 (2)c-diGMP合成酵素遺伝子の発現系改良 GxCesABCD遺伝子と、H22年度に開発したc-diGMP細胞内レベルを向上させた大腸菌に導入し、セルロース合成の大腸菌内再構成を試みたが、二つのベクターがコンパチブルでないことを見落としており、どちらかの発現系を、異なる複製起点を持つベクターに載せ替える必要があることが判明した。そこで、c-diGMP合成酵素の発現系を、別のプラスミドを使って構築することを試みた。現時点まで完成には至っていないが、間もなく完成の見通しである。 (3)試験管内系を使った酵素反応速度論的解析 H22年度に構築したc-diGMP合成のプロトコルをチューニングし、大量のc-diGMPが得られるようになった。このことを生かして、すでに構築している試験管内合成系を使って、セルロース合成の酵素反応速度論的解析を行った。その結果、セロオリゴ糖が反応に関与しうること、界面活性剤による可溶化で酵素反応機構が変化した(正の協同性が現れた)可能性があることを新たに示すことができた。 以上から、セルロース合成反応機構解明のための準備(各種発現系構築)が進むともに、既報の試験管内合成系を使って、酵素反応に関する具体的な知見を得ることに成功した。いずれも、今後の研究発展の基礎となるもので、セルロース合成酵素の機能解析基盤構築の目的を達成することができた。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Extraction of cellulose-synthesizing activity of Gluconacetobacter xylinus by alkylmaltoside2011
Author(s)
Hashimoto, A., Shimono, K., Horikawa, Y., Ichikawa, T., Wada, M., Imai, T., Sugiyama, J.
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Journal Title
Carbohydrate Research
Volume: 346
Pages: 2760-2768
Peer Reviewed
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