2012 Fiscal Year Annual Research Report
魚類の特性を活用した新しいiPS細胞作製技術の開発
Project/Area Number |
22658063
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 徹 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70344330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇治 督 独立行政法人水産総合研究センター, 増養殖研究所, 研究員 (40372049)
横井 勇人 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (40569729)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 多能性 / トランスジェニックフィッシュ / 再生 / 魚類 |
Research Abstract |
魚類でiPS細胞の作製と培養方法が開発できれば、培養体細胞からの個体の復元や、新しい遺伝子改変技術であるTALEN法への利用等が期待できる。これまでに、胚細胞の多能性をGFP蛍光でモニターできるoct4-gfp Tgゼブラフィッシュ系統を作出した。今回は、Tg系統の初期胚を用いて、多能性の維持に適した培養法の検討を行った。培養には、浸透性のコラーゲン膜を底に張ったカップ(トランズウェルパーミアブルサポート:Corning社)をウェルに吊り下げる構造の培養器とDMEMをベースとした培地を用いた。ウェル底に滴下した少量の培地の上に膜を置き、膜の上に胚細胞(受精後6時間:germ ring期)を撒くことで、表面張力により胚細胞の膜への接着を促進することができた。また卵黄を完全に取り除くことにより、胚細胞の分化が良好に抑制された。培養24時間後にカップに培地を加えると、胚細胞はドーム状の細胞塊を形成した。細胞塊はGFP蛍光を発し、アルカリフォスファターゼ染色で陽性であり、いずれも胚細胞が多能性を維持していることを示唆した。これらのことから、今回工夫した培養法は、魚類胚細胞や多能性細胞の維持培養に適した方法であると考えられる。 次に、ヒトiPS細胞の作製で使用されているReprogramming MiniCircle DNA (Oct4、Sox2、Nanog、Line28、GFPを発現する)が魚類細胞で有効であるかを試験した。ゼブラフィシュ受精卵にMiniCircle DNAを顕微注入したところ、MiniCircle DNA由来のGFP発光が検出され、かつ胚発生の進行が阻害された。この結果は、MiniCircle DNAが魚類細胞のiPS化に有効であることを示している。現在、鰭培養細胞にMiniCircle DNAを導入してiPS化を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)