2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659101
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
打出 喜義 金沢大学, 附属病院, 講師 (00168709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杵淵 恵美子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (60245389)
水野 真希 金沢大学, 保健学系, 助教 (60547181)
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Keywords | 医療の質 / 中絶医療実態 / 調査研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は、わが国で中絶に採用されている術式やケアの内容、医療者の意識等、中絶医療の実態を把握することであり、平成22年度は医師および看護職者を対象とした2件の調査票調査を実施した。 医師を対象とした調査は、全国1,000箇所の産婦人科医療施設の代表者宛に調査票を送付し、343票(34.3%)の回答が得られた。妊娠初期の中絶手術法として掻爬法と回答した者は35.0%、常にエコー下で実施している者は12.5%であった。この他、RU486の関心や薬剤中絶への意見など貴重なデータが得られた。 看護職者を対象とした調査は、全国1,025カ所の医療施設の産婦人科看護管理者宛に調査票を送付し、208票(20.3%)の回答が得られた。回答者の背景として、平均年齢48.6歳、産婦人科勤務平均年数18.9年、助産師は46.7%、看護師は29.4%、准看護師20.8%であった。中絶手術時に女性へのカウンセリングが提供されている施設は31.1%であり、ケアのガイドラインのない施設が43.7%であった。また、妊娠初期中絶に関し、十分なケアが提供されていると回答した者は20.4%、中期中絶に関しては14.3%であった。この他、中絶手術前後の看護の実態、中絶ケアを提供する看護職者への支援内容など貴重なデータが得られた。 次年度は、本調査で得られたデータから医療施設規模別比較、医師・看護職者の背景別比較などの分析を行い、中絶医療の実態を明らかにしていく予定である。
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