2011 Fiscal Year Annual Research Report
ベトナムにおけるダイオキシン類暴露と肥大型心筋症有症率に関する分子疫学研究
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22659122
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
城戸 照彦 金沢大学, 保健学系, 教授 (20167373)
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Keywords | ベトナム / 枯葉剤 / ダイオキシン類 / 肥大型心筋症 / 遺伝子解析 / 国際保健 |
Research Abstract |
本研究の目的は、循環器内科専門医との連携の下、肥大型心筋症(HCM)に焦点を当て、ベトナムの枯葉剤/ダイオキシン類汚染地区と対照地区の住民を対象に、HCMに関連した遺伝子の変異の有所見率を分子疫学的に比較検討することである。 初年度の2010年は、枯葉剤散布地区に居住する50歳以上の男性500人を対象に、心電図(ECG)検査にて、HCMが疑われる人をスクリーニングした。その結果、HCMが疑われる人が4名指摘された。 2011年は対照地区であるベトナム北部Ha Nam省Kim Bang地区において前年度と同様な男性住民を対象に8月7日~9日まで調査を実施した。この期間にプレテストとして48人にECG検査を実施し、判読可能な記録が取れることを確認した。同時に、居住歴や生活環境等について質問紙を用いて聞取り調査を実施した。その後、同様な調査を現地スタッフに依頼し、9月に452人についてECG検査と質問紙を実施した。その記録用紙と質問紙表を11月末に研究協力者が来越し回収した。その後、計500人分のECGを循環器内科専門医に判読してもらった。その結果、HCMが疑われる人が3名指摘された。 次年度は、ECGによる第1次スクリーニングでHCMが疑われた両地区の計7名を対象に超音波検査や遺伝子解析等のより精密な検査を実施する予定である。このようなHCMに焦点を当てた調査はベトナムでは初めてであり、ベトナムにおけるHCMの頻度や枯葉剤散布地区と非撒布地区との比較検討が重要と考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
枯葉剤散布地区と非撒布地区の両地区についてこの2年間でスクリーニング検査が終了している。次年度に肥大型心筋症の疑われる7名について超音波検査や遺伝子解析等のより精密な検査を実施する見通しがついているので。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度には肥大型心筋症の疑われる7名について、循環器内科専門医がベトナムの両調査地区に赴いて、超音波検査や遺伝子解析等による精密検査を実施する予定である。
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