2011 Fiscal Year Annual Research Report
免疫逃避を制御するHDAC阻害剤併用によるワクチン療法の開発
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22659235
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| Research Institution | Sapporo Medical University |
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Principal Investigator |
平田 公一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50136959)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 昇志 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50158937)
鳥越 俊彦 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20301400)
古畑 智久 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (80359992)
木村 康利 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80311893)
九冨 五郎 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10404625)
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| Keywords | 癌ワクチン / 腫瘍免疫 / ペプチド / HDAC / 癌治療 |
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| Research Abstract |
2011年4月より2012年3月までサバイビン2Bペプチドによるワクチン療法を、新たに再発膵癌1例、切除不能胆管癌1例、再発大腸癌1例、再発十二指腸癌1例に施行した。いずれも有害事象はグレード1の発熱であり、大きな副作用なく安全に予定のプロトコールを遂行できた。免疫学的効果に関しては、4例中3例にペプチド特異的リンパ球の誘導を認め、当ワクチンに対する免疫学的反応が認められた。臨床効果に関しては、4例中3例がIECIST上のSDであり、腫瘍増大抑制効果が認められた。今までの結果をまとめると、リンパ球の誘導と臨床効果の相関関係は大腸で66%、乳癌で33%、膵癌では100%であった。膵癌や大腸癌ではリンパ球の誘導と臨床効果の正の相関関係が認められるが、乳癌におけるリンパ球の誘導と臨床効果の乖離を解明すべく我々は、細胞表面上のMHC class I分子の発現に注目し、各癌腫におけるMHC class Iの発現を検討したところ、乳癌においては他の癌腫と比較して発現低下(17%)を認めた。In vivoのデータでHDAC阻害剤の投与によってMHC class Iの発現が回復することを確認しており、HDAC阻害剤併用してMHC class Iの発現を回復させてからのワクチン療法の自主臨床研究を昨年度から開始した。
症例の登録に関しては昨年1件登録したものの残念ながらプロトコールを遂行できなかった。今年度は現在2件登録を行い研究を継続中である。今後さらに症例を増やし検討予定である。
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