2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659385
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Research Institution | Fukuoka College of Health Sciences |
Principal Investigator |
知念 正剛 福岡医療短期大学, その他部局等, 教授 (20099055)
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Keywords | 口腔乾燥症 / 唾液 / 粘度 / 微少量 / 温度変化 |
Research Abstract |
ViSmart粘度計は50~100μLの少量でもグリセリン濃度による粘度の違いを区別できる粘度計であるが、機械的な特性が強いために相対粘度計(粘度単位がAV値)となっている。そのため校正用の粘度計が必要になる。当初、校正用は福岡工業試験場の粘度計を使って校正していたが、リアルタイムの校正ができないために平成23年度の繰越金を使って粘度測定器を購入して、実験することにした。繰越金が24年度の研究費と合算して使えないということで当初予定の測定器は購入できなかったが、繰越金で購入できる測定器として、エー・アンド・デイ社のSV-10という粘度計を購入した。これによって ViSmart粘度計の値を校正することができ、大幅に時間短縮が計られるようになった。 SV-10は30mLのサンプル量が必要であるためにヒト唾液の粘度を測定することはむつかしいので、校正用の物質としてグリセリン水溶液を使って、同じ濃度のグリセリン水溶液を両粘度計で測定することで、エー・アンド・デイ社の粘度計SV-10で求めた値を使って、ViSmart粘度計のAV値を校正した。これによって100μLの唾液から唾液粘度を測定することができた。唾液の平均的な粘度は、5%グリセリン溶液と同じぐらいの粘度を持っていることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
油の中に唾液の滴を摘下して、滴の落下速度から唾液の粘度を測定する試みは唾液の粘度が正確に測定できなかったために、唾液粘度と滴の落下速度の関係を求めることができなかった。これはViSmart粘度計が相対粘度計であったために絶対的な粘度が分からなかったためである。しかし、ViSmart粘度計で50~100μLの唾液量で唾液粘度が測定できることが分かったので、より客観性を帯びた唾液粘度の測定がViSmart粘度計を使ってできるようになった。そういう意味では当初の目的と異なった方向に進んでいったが、微少量唾液を使っての唾液粘度の測定はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
ViSmart粘度計は50~100μL程度の唾液から粘度を測定できる粘度計であるため、唾液粘度が測定できると油中での唾液滴の落下速度と唾液粘度の関係が分かるので、唾液の落下速度から唾液の粘度が測定できるようになる。 一方、ViSmart粘度計は50~100μLの唾液量で唾液粘度が測定できることが分かったので、今後は50~100μLの唾液を使って、ViSmart粘度計で唾液粘度を測定できるように計画する。
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Research Products
(2 results)