2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659385
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Research Institution | Fukuoka College of Health Sciences |
Principal Investigator |
知念 正剛 福岡医療短期大学, その他部局等, 教授 (20099055)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 口腔乾燥症 / 唾液 / 粘度 / 微少量 / 温度変化 |
Research Abstract |
口腔乾燥症のように唾液の出にくい人は口腔内に存在する唾液量が少なく、しかも、漿液性の唾液が少なくなる傾向があり、結果として唾液の粘度が高まる。このため多くの口腔乾燥症の診断キットは唾液の粘度に関連した量を測定して評価している。唾液粘度を測定する実験室レベルの測定器は数 mL の唾液が必要であるため、唾液が採取しにくい口腔乾燥症の唾液粘度の測定には不向きである。 本研究では少量の唾液から粘度を測定することを目的にして、しかも、感染症対策からも使い捨てのできる廉価な検査キットの開発を目的に計画されている。当初の研究計画は唾液に比べて密度が小さい油の中に唾液を滴にして摘下して、滴の落下速度から唾液粘度を測定する計画であった。しかし、唾液は個人によって粘度が異なるので、唾液の代用品として濃度の異なるグリセリン溶液を使った。粘度が増加すると滴の落下速度は減少すると予想し、落下速度から粘度が測定できると考えたが、結果はグリセリン濃度とともに落下速度は増加することが分かった。つまり、粘度が大きくなっても落下速度は減少しないことが分かった。濃度が大きくなると密度も大きくなり、そのことが落下速度を大きくする原因であった。 実験計画を変更して、唾液粘度と落下速度の関係を求める計画に変更した。唾液粘度は Vectron社の ViSmart粘度センサを使って測定することにした。 ViSmart粘度計を使用していく中で 50~100μLでも粘度が求められることに気づき、少量唾液から唾液粘度を測定する方法を確立した。これは油の中で唾液を摘下して、滴の落下速度から粘度を求めるよりは、ViSmart粘度センサを使って直接少量の唾液から唾液粘度を測定する方法がより汎用性があると考えたからである。この方法で測定されたヒト唾液の平均的な値は5%グリセリン溶液に近い値であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)