2010 Fiscal Year Annual Research Report
乳がん化学療法を受ける患者のバイオマーカーを指標とした運動の効果検証
Project/Area Number |
22659404
|
Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
外崎 明子 独立行政法人国立国際医療研究センター, 成人看護学, 教授 (20317621)
|
Keywords | がん / 看護学 / バイオマーカー / 運動療法 / 認知機能 |
Research Abstract |
1.乳がん化学療法を受ける患者の多くが体験する倦怠感は、日常生活での身体活動量の影響を受け、身体活動量を増やすことは倦怠感の軽減につながり、これは運動より脳が活性化され、スッキリとした爽快感効果をもたらすという仮説検証が本研究の目的である。脳の活性化状況を評価するバイオマーカーの選定を国内外の文献検索を実施し検討した。 2.身体活動量は健康維持に対する選択、自己統制(Locus of Control)、自己決定によって規定されている。またこれらの日々のプロセスが生活リズムとして、個々人の生活パターンを形成し一日24時間の時間配分として表現されると考えた。そこで本研究のパイロット・スタディとして乳がん術後化学療法を受ける者を対象に化学療法の実施クールの間(約1ヶ月)の短期間の倦怠感、健康維持への自己統制感、さらに睡眠時間、生活リズムの身体指標である体温変動、日常生活活動量とその時間帯の変動の関連検証研究を行う。身体活動量の評価にはPanasonic製アクティマーカー(EW4800)を使用する。これは3軸加速度計として信頼性と妥当性の検証がなされ、加速度から算出される消費エネルギー量、活動強度(Mets)、活動時間、歩数を測定できる。これによりアクティマーカー装着中の身体活動状況を追跡することが可能であり、対象者による起床時および就寝時の体温測定データ、さらに日内身体活動量(強度と時間数)の変動と自己統制感の状況との関連性を検証する。このパイロット・スタディは研究者所属施設の倫理審査委員会で承認済み(研究実施機関で審議中)であり、平成23年6月よりデータ収集開始予定である。
|
Research Products
(1 results)