2012 Fiscal Year Annual Research Report
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22685017
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
瀧 真清 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (70362952)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | NEXT-A反応 / L/F-転移酵素 / tRNA / アミノアシルtRNA合成酵素(ARS) / N末端ルール / 不安定化蛋白質 |
Research Abstract |
化学合成ペプチド(ライブラリー)を用いた不安定化ペプチド配列の探索を行った。特にN末端から2残基目の配列に着目し、NEXT-A反応二段階目のL/F転移酵素による酵素反応を速度論的に解析を行い、優位な差が見られた。そこで、2残基目の配列を網羅的に変化させた種々の化学合成ペプチドを作製し、そのそれぞれにおける反応速度を詳細に解析した。これにより、単にどのようなN末端配列が不安定化ペプチドになり易いかといった情報だけでなく、何故それが不安定化ペプチドになりうるか、という考察を行った。本規則性を見いだし、N末端ルールに則る不安定化蛋白質との関連性を考察し、論文としてまとめ、発表を行った(FEBS Open Bio, 3, 252 (2013))。 並行して、酵母内にてde novoペプチドライブラリーを作製することで不安定化ペプチドを探索することも試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた、ランダムペプチドライブラリーからの不安定化蛋白質探索の試みにおいて、真核生物(酵母)を用いた探索に関しては問題が生じ現在これの改善を試みている。一方で、de novoライブラリーを用いた探索においては、予期していた通りの結果が得られ、総合論文として発表を行うことができたため、上記の達成区分とした。
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Strategy for Future Research Activity |
ペプチドは融合蛋白質GST-Ub-X12として翻訳され、翻訳後に脱ユビキチン化酵素によるプロセッシングを受け、X12のペプチドが遊離する。その際、大腸菌のケミカルコンピテントセルへの導入効率が極めて悪いため、現在これを改善している。これにより、内在性のendoプロテアーゼにより発現後直ちに厳密な切断を起こすことで、任意のペプチドを遊離させる。強制発現後、酵母の表現型に差異のあるものをセレクションにより取得する。遺伝子配列を解析してBLASTホモロジー検索を行うことで、N末端ルールの基質となりうるペプチド(または蛋白質分解物)候補の推定を行う予定である。
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Research Products
(1 results)