2012 Fiscal Year Annual Research Report
昆虫型マイクロロボットによる高自由度・長距離・小径曲がり穴放電加工システムの開発
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22686018
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石田 徹 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20313421)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 放電加工 / 曲がり穴 / マイクロロボット / 管内自走機構 / 圧電素子 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は,放電加工機能を有する複数の昆虫型管内自走マイクロロボットを開発し,各ロボットに自らが走行する管路自体を自らが行う放電穴加工により形成させながら工作物内を自由に運動させることによって,高自由度・長距離・小径の曲がり穴を複数同時に創成することが可能なデスクトップかつポータブルな加工システムを構築することである.したがって,本研究の具体的な目的は,曲がり穴放電加工用昆虫型管内自走マイクロロボットの開発,および,それらのロボット群による高自由度・長距離・小径曲がり穴放電加工システムの確立となる.本年度は前者について研究を行った.具体的には,曲がり穴放電加工用昆虫型管内自走マイクロロボットを構成する3つのユニット,すなわち,自律的放電加工ユニット,管内自走ユニット,方向制御ユニットのうち,特に,前2者についての研究開発,および,単体としてのマイクロロボットの制御方法の確立を目指した研究開発を行い,以下に示す成果を得た. 1. 圧電素子をアクチュエータとして用いた突張機構と伸縮機構からなる管内自走ユニットを開発した. 2. 開発した管内自走ユニットについて,動作特性を調査した.加えて,小型化を行った. 3. 方向制御ユニットの具体的な設計を行った. 4. 単体としてのマイクロロボットの制御方法を確立するため,被加工物内において曲がり穴を加工しているマイクロロボットの位置や姿勢をモニタリングする装置を考案,試作した.実験の結果,モニタリングが不可能ではないことを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,方向制御ユニットの研究開発が若干遅れており,単体としてのマイクロロボットの開発には至っていないものの,単体としてのマイクロロボットの制御方法を確立するための基礎となるモニタリング装置については,事前の予想において技術的な困難が予想されたにもかかわらず,一定の成果を出すことができたため,総合的にはおおむね順調に進展したと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
3つのユニットについての研究開発と小型化を推進することによって,これらのユニットを統合した曲がり穴放電加工用昆虫型管内自走マイクロロボットの完成とその制御方法の開発を目指す.
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