2012 Fiscal Year Annual Research Report
自己言及性と双方向性を考慮した新しい触覚センシング技術の構築
Project/Area Number |
22686026
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 由浩 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90432286)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 触覚センサ / 双方向性 / 自己言及性 / アクティブタッチ / 皮膚振動 / ウェアラブル / 主観 / 粗さ |
Research Abstract |
本研究では,自身の指をセンサとして利用し対象と皮膚の間で生じた振動を取得・評価するセンサの開発,およびその応用について検討を行った.使用者は触覚を感じながらセンシング動作を生成でき(双方向性),得られる情報は使用者が知覚している触覚情報の基となる情報である(自己言及性).人間の優れた触知覚特性を損なわずに,客観的に人間が受容する触覚情報を取り扱うことができる. これまでに開発した指装着型の皮膚振動計測センサを基に,皮膚に伝搬する振動の特性を素早く計測可能なシステムを構築した.これを用いて人間の指先の皮膚振動伝搬特性を計測したところ,200~250Hz周辺にピークがあり,皮膚の他の部位で計測されている振動特性と同様の結果を得た.さらに,指先以外の部位(爪や指根元など)についても計測を行い,指先に入力された振動が指全体にどのように伝搬するかを調べた.接触条件についても検討し,皮膚振動伝搬特性は接触圧や接触面積により変化するが,その変化や大きさについては個人差が大きいことを明らかにした. 皮膚振動と振動感覚との関係に関する検討として,指先にテープ等を装着し,積極的に皮膚に伝搬する振動を増幅/減少させ,振動感覚が変化するかを心理物理学実験により調べた.その結果,入力刺激は同一でも,伝搬する皮膚振動の変化に応じて,振動の知覚強度が変化することを示した. また,センサを用いた物体表面の粗さ計測について検討を行った.一定の触動作(押付け力や速度)を用いることで,センサ出力と粗さとの間に良好な相関関係が得られ,同一の粗さであれば,平面や曲面といった形状に関係なく似たセンサ出力が得られる傾向が示された.この結果を基に,センサ出力には個人差があるが,平面の粗さ試料片を参照試料として準備し,これに対するセンサ出力を基に正規化することで,粗さの絶対評価が行える可能性が示唆された.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(12 results)