2012 Fiscal Year Annual Research Report
次世代シークエンサーを用いた人工・自然雑種の遺伝子発現ネットワーク解析
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22687021
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
長田 直樹 国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 助教 (70416270)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 進化 / ゲノム / 植物 |
Research Abstract |
本年度は,最終的な異質倍数体(A. kamchatica)の解析に向けて,親種のひとつであるハクサンハタザオ(A. halleri gemmifera)のゲノム解析に注力した.次世代シークエンサーを用いて台湾産,日本産のそれぞれの野生種のサンプルより得られたDNAについて配列を決定した.その結果,それぞれについて以前よりも高品質なゲノム配列のアセンブル(N50=50~100kb)を得ることができた.技術的な問題により,ゲノム配列の連結度(どれだけ連続した塩基配列が得られたか)については必ずしも満足のいくものではなかったが,断片化された情報であっても,雑種のアリル特異的な遺伝子発現パターンを解析するには十分であると考えられる.この得られた配列を既に国際グループによって解読されている近縁種のA. lyrataゲノムと整列を行い,二種で異なっている塩基の数を推定した. また,ゲノム規模の解析と並行して,ゲノム上の約100座位についてArabidopsis近縁種のDNA配列を解析した. その結果,遺伝子ごとの置換率の違いが比較的大きいことや,同祖遺伝子を比較した場合,およその年あたり塩基置換率が草本類であるAdapidopsisは木本類であるポプラよりも桁違いに高いことが分かった.この現象は世代時間効果として知られており,植物においても年あたりの突然変異率よりもむしろ世代あたりの突然変異率が一定に近いということが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請書では大きく三つの目標を立てた.そのうち,次世代シークエンサーを用いたデータ収集と弱有害補完モデルについての研究は予定通り進行した.ただし,核型解析については予定通り進めることができなかったために自己評価は③とする.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は研究計画の最終年度となるので,これまで得られた大量のデータを解析することに専念し,生物学的に有用な知見を得ることを目標とする.ただし,研究計画の期間中に配列解析技術が早い勢いで進歩したせいもあり,更に新たなデータを加えることにより,より解析の精度を上げることも考えている.
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Research Products
(6 results)