2013 Fiscal Year Annual Research Report
象牙芽細胞分化における細胞間結合の役割解明とその制御法の開発
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22689053
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岩本 勉 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90346916)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 歯の発生 / 細胞間結合 / パネキシン3 / 前象牙芽細胞 |
Research Abstract |
我々は歯の発生過程において重要な役割を担う分子群の同定を進めている。そのうち細胞間結合分子であるパネキシンファミリーに属するパネキシン3が前象牙芽細胞に特異的に発現することを見いだしその解析を進めた。 マウス臼歯歯乳頭由来細胞株mDPにパネキシン3を過剰発現させ、発現安定細胞株の作成を行った。同細胞はパネキシン3の強制発現によって、その細胞増殖が抑制され、細胞周期に関わるp21の発現上昇が観察された。一方で、内因性のパネキシン3の発現をsiRNAを用いて抑制すると、BMP2によって誘導されるp21の発現が抑制されたことから、パネキシン3によって、p21の発現調整が行われていることが示唆された。また、同様にBMP2によって、誘導されるSmadシグナルの活性化も、パネキシン3のsiRNAで処理することによって、その活性化が抑制されたことから、これらの結果からBMPシグナルの活性化に重要な役割をあることが示唆された。 パネキシン3は細胞内のATPの調整にも関わっており、パネキシン3によるATP排出機能が明らかとなった。細胞内のATPの減少によって、AMPキナーゼ(AMPK)シグナル伝達経路の活性化が生じるが、パネキシン3の機能阻害によって、同経路の活性化が阻害された。このことからパネキシン3は前象牙芽細胞において、細胞内のATPを調整することによって、細胞の増殖や分化を制御していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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