2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700147
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河原 吉伸 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (00514796)
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Keywords | データマイニング / 機械学習 / 劣モジュラ関数最適化 / 離散構造 / 特徴選択 / 情報基礎 / アルゴリズム / バイオインフォマティクス |
Research Abstract |
本研究は,昨今の著しいデータ取得技術の向上を背景に重要となっている,数千~数十万次元といった極めて高次元なデータにおける組合せ的処理を伴う問題において,これらの問題(組合せを評価する関数)が持つ劣モジュラ性を主とした離散構造を利用する事により,大域的な最適性を持つ解を効率的に計算するための方法論の構築と,その応用における有用性の検証を目的とするものである.そして最終的には,従来は厳密に計算する事が困難だと考えられてきた応用に対し,現実的時間内に大域的な最適解の計算を可能とする枠組みの構築を目標とする. 本年度は初年度であった事から,まず離散構造に基づいた組合せ的データ解析のためのアルゴリズム体系の構築に関して重点的に研究を進めた.特に応用的に重要と思われる,(1)劣モジュラ最大化,(2)制約付き劣モジュラ最小化,及び(3)劣モジュラ分数計画の3つの問題形式に対して,各々大域的な解の探索を効率的に実行するアルゴリズムの開発を行った.(2)及び(3)に関しては,分野で最もレベルの高い会議であるNIPSにおける採録(Nagano,Kawahara&Iwata(NIPS'10),及び国際雑誌(Pattern Recognition Letters)への掲載が各々行われた. また,本研究の最も重要な応用先である遺伝子データ解析に関しては,Max Planck Institute for Biological CyberneticsのK.Borgwardt氏などとの連携の下,実際の応用に関する検討を開始した.
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