Research Abstract |
本年度は,地域研究者と共同し,以下のような野外調査支援システム等の開発と評価を実施した. 1.地域研究者によるデジタルペンを用いた地図への注釈や,GPSデータとデジタルペンを用いて作成したテキストデータから地理情報を作成するプロトタイプシステムの評価実験をインドネシアで実施した.実験の結果,地提案システムは,地位研究者の要求を満たし,有益であることが確認された.特に,フィールドノートからのデータ整理や分析のために,GPSデータとデジタルペンによるテキストデータから地理情報を効率的に作成することへの評価が高いことが示された. 2.地域研究者は,野外調査において多様な機器を用いてデータを収集する.しかし,収集データの分析のためのデータ統合は,機器ごとのデータ形式が異なるため,効率的にできない.そこで,本研究では,GPSデータと加速度計データを例に時間に基づいて効率的にデータ統合をするシステムを開発した.提案システムは,バングラデシュや上海での野外調査において,地域研究者によって実際に使用され,効率的なデータ統合が実現でき高い評価を得た. 3.語彙学習で発音の学習は,綴りの学習と同様に重要である.しかし,学習者自信の教材作成を許すシステムで,学習者が発音データを用意することは困難である.そこで,本研究では,学習対象の語を母国語とする利用者が,発音を録音と学習者へのデータ提供を容易にするためのシステムを開発した.地域研究において,写真やメモ以外にも音声も重要な収集対象である.従って,提案システムは,地域研究者による野外帳支援にも役立つと考えられる. 4.モバイル機器を用いた学習支援を目的に,携帯電話向け小テストの管理や実施を支援するシステムを開発した.世界的に携帯電話普及は進んでおり,海外における野外調査でのアンケート収集などへの応用が期待できる.
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