2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700637
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
小坂 美保 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 助教 (50409710)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 聖地 / スポーツ |
Research Abstract |
本研究は、高校野球の聖地が甲子園といわれるようにスポーツには「聖地」が存在していることに注目し、なぜこのような聖地が存在するのかを明らかにすることを試みた。あわせてスポーツ拠点づくり推進事業によって「つくられた(ていく)聖地」が果たして聖地となりえるのかについても甲子園をめぐる聖地性を手がかりに考察した。H22年度は基礎的研究を行い聖地の定義を検討した。特に甲子園の聖性が揺るがされるような出来事が起きた時、メディア等で非常に聖地性が強調される(聖性の揺るぎと安定)点を新聞記事等の分析を通して行った。H23・24年度はスポーツ拠点づくり推進事業による承認大会をいくつか抽出し実地調査を行った。結果としては、甲子園にみられる歴史の長さや場所性、スタジアムなどの物的装置としての聖地性(1ミリたりとも動かない、巨大さ、誰もが容易に立ち入ることができない等)に対し、現在進行形で聖地化されている場所は、それぞれの聖性を強めるような外的環境を有するものや、出来事に由来をもつものがみられた。また、高校生を対象とした大会の多くは以前より行われていた選抜大会を継続する形であり大会自体としては長い歴史をもっているものが多い。小・中学生の大会の場合は、新規のものが多かった。さらに、なかにはジュニア選手の育成や発掘といった役割を担う大会もあり、出場選手のその後を追うと(出身地を越えての)強豪校への進学や日本代表選手へ選出されるなどの情況がみられる。大会のプレゼンテーターに日本代表やメダリストを起用している大会もみられた。特に新規の大会において選手があこがれる大会となるような様々な演出が行われていたのが特徴的である。 今後の課題として、10年間の助成期間終了後の大会のあり方(継続・返上)、大会の継続性と開催地の聖地性(聖性の付与)、大会参加者のその後のキャリアについて継続的に検討する必要があると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)