2012 Fiscal Year Annual Research Report
呼吸筋の活動が高所での有酸素パフォーマンスや活動筋の酸素動態に及ぼす影響
Project/Area Number |
22700666
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Research Institution | Tokuyama University |
Principal Investigator |
小川 剛司 徳山大学, 経済学部, 准教授 (70451698)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 呼吸応答 / 呼吸筋 / 呼吸筋トレーニング / 低酸素 / 高強度運動 |
Research Abstract |
本研究では、呼吸筋群の活動に注目して高所かで生じるような空気密度の低下や酸素分圧低下が運動時の呼吸活動や循環応答に及ぼす影響を調べることを目的として研究を進めてきた。平成23年度までに気道抵抗や酸素分圧の違いにより高強度運動時の呼吸筋仕事量は異なり、運動パフォーマンスに影響することを明らかにした。しかしながら活動筋の酸素化レベルとの間には関係が見られなかった。これらの結果を踏まえて、呼吸筋をトレーニングすることによって運動パフォーマンスや最大酸素摂取量(VO2max)および呼吸応答が変化するかを検討することを目的として実験を行った。 先行研究では、安静時に呼吸筋に負荷をかけるトレーニングによって、呼吸器疾患患者に対して運動耐性や呼吸機能に一定の効果があることが認められているが、健康な人に対する呼吸筋トレーニングの効果は十分に検討されていない。そこで本研究は、運動中に換気量が高く、呼吸活動が活発になる運動時に呼吸筋に負荷をかけるトレーニングによって健康な人の運動パフォーマンスや呼吸応答が変化するかを調べた。具体的には、4週間にわたり呼吸筋トレーニングを週に4回、最大吸気圧の50%の負荷をかけながら20分間運動を行った。トレーニング前後で、呼吸筋力、VO2max、呼吸応答を調べた。その結果、トレーニング群においてのみ、呼吸筋力の指標である最大吸気圧が大きく増加した。運動パフォーマンスもトレーニング群においてのみ向上した。VO2maxや呼吸応答はコントロール群およびトレーニング群ともにトレーニング前後で変化が見られなかった。これらの結果から、本研究で用いた運動時に呼吸筋負荷をおこなう呼吸筋トレーニングは、健康な人において呼吸筋力および運動パフォーマンスを向上させることができることが示唆され、呼吸筋を鍛える、新しい高所トレーニング法の開発などに応用できる実践的な示唆が得られた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)