2012 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの身体活動を推進する効果的な支援方法の開発に関する研究
Project/Area Number |
22700680
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石井 香織 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助教 (10548697)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 身体活動 / 環境 / 学校 / 子ども / 介入 |
Research Abstract |
昨年度までの研究において、子どもの身体活動の推進に重要であることが明らかになった環境的要因に着目し、身体活動を推進するための介入を行った。具体的には、身体活動に影響を与える学内環境の1つである校庭を芝生化することが身体活動に与える影響を検討するため、校庭の芝生化前後における子どもの身体活動量の変化について検討した。対象は、A市の小学校に在籍する3年生から6年生の全児童86名(男子50名)とした。校庭のトラックの内側約2,500㎡が芝生化された。身体活動の測定には加速度計(スズケン社製ライフコーダ)を用いた。本研究では、登校日における中休み25分および昼休み15分における身体活動について検討を行った。その結果、中休みにおいて、芝生化前後で女子の中等度身体活動が有意に増加した(芝生化前1.3±0.7分、芝生化後1.6±0.7分)。男子および女子のその他の強度の身体活動については、有意な変化は認められなかった。昼休みにおいては、男女ともに座位活動が有意に増加し(男子:前3.6±2.7分、後6.8±3.1分、女子: 3.9±2.3分、7.5±2.4分)、低強度身体活動は有意に減少した(男子:前9.0±2.7分、後5.6±2.1分、女子:9.5±2.4分、6.6±1.9分)。中等度身体活動、高強度身体活動については有意な変化は認められなかった。校庭の芝生化前後で、中休みにおける女子の中等度身体活動の増加が認められた。一方で昼休みにおいては、男女ともに座位活動が増加、低強度身体活動は減少した。以上の結果から、本研究で実施した校庭の芝生化による身体活動量増加への効果はわずかながら示されたが、今後は行動観察法等を用いて身体活動の質的変化について検討するとともに、対照群を設定した研究デザインを採用することにより、校庭の芝生化による身体活動への影響をさらに詳細に検討していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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