2011 Fiscal Year Annual Research Report
地域包括支援センターにおける介護予防教室と共食の統合による高齢者の健康増進
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22700714
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
柏 絵理子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部・栄養学科, 助教 (30405047)
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Keywords | 栄養学 / 共食 / 介護予防 / 社会福祉関係 |
Research Abstract |
本研究は、食の孤立が問題となっている高齢期を対象ライフステージとし、高齢者が地域包括支援センター等で開催されている介護予防教室に参加すると同時に、教室の前後に給食を摂取する機会を設け、共食(誰かと一緒に食事をすること)によって栄養摂取と社交を同時に行うことにより、共食が高齢者の健康に寄与することを明らかすることを目的とした。平成22年度までに研究実施施設(AとBの地域包括支援センター)の確保と調査項目の精査が完了したことから、平成23年度では実際に教室を開催し、介入研究を行った。具体的には、A施設において平成23年5月に1コースにつき参加者20名を対象とし、週1回、90分の教室を3回実施した。共食実施コースは午前中に教室を開催し、給食を提供して解散とした。共食未実施コースは、午後に教室を開催し、解散とした。半年後である平成23年11月に振り返り会としてそれぞれのコースに教室を行い、教室終了後の変化を調査した。B施設においては、震災の影響により平成23年5月に予定をしていた教室が延期され、平成24年2月に共食実施コースの教室を開催した。共食未実施コースは、平成24年6月に実施する。B施設では、1コースにつき参加者25名を対象とし、週1回、120分の教室を5回実施した。共食実施コースは午前中に教室を開催し、給食を提供して解散とした。共食未実施コースは、午前中に教室を開催し、そのまま解散とする。A、B施設において、身体測定値、食事調査結果、教室参加による主観的健康観の結果を得た。平成23年7月に第11回アジア栄養学会議に参加し、アジアにおける栄養問題の最新の知見を得た。 介入研究の結果を集計、解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東日本大震災の影響を受けて、対象施設において輪番停電等の対応がとられたことから、教室開催が延期になった。食事調査結果について、調査用紙は参加者が記入をしやすいよう慎重に作成したが、集計作業が繁雑な書式になり、集計に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
A施設において、平成24年6月に1クール教室を開催する。B施設において、平成24年6月に共食未実施コースを開催し、平成24年9月と平成25年1月に振り返り会を実施する。平成23年度の教室運営に関して、地域包括支援センター職員の時間的負担があったことから、A施設の1クールについては、評価項目の記入時期と内容を一部変更して実施する。
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