2010 Fiscal Year Annual Research Report
栄養状態が生殖系に与える影響とそのメカニズムの解明
Project/Area Number |
22700749
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
堤 理恵 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80510172)
|
Keywords | mTOR / kisspeptin / FSH / LH / ゴナドトロピン / アミノ酸 / ロイシン |
Research Abstract |
食事や栄養状態は生殖系に大きく影響を与えるが、その具体的な原因因子や解決策、メカニズムについては明らかになっていない。本研究では栄養シグナルである代謝系とゴナドトロピン生殖ホルモンとそのメカニズムを、細胞の栄養センサーともいわれるmTORとその下流分子であるkisspeptinについて解析することを目的とした。 本年度はまず、栄養状態によるmTOR及びkisspeptinの変化について視床下部細胞であるGT1-7細胞を用いて検討した。栄養刺激としてアミノ酸であるロイシンで刺激することでmTOR kisspaptinは活性化し、mTOR阻害剤であるラバマイシンを前処理することで抑制された。さらに下垂体前葉細胞LbetaT2細胞が放出するLH及びFSHの濃度が培養液中のアミノ酸濃度により変化するかを検討したところ、濃度依存的に増加した。 次にマウスの血中アミノ酸濃度を増加させたときの生殖ホルモンの濃度を検討した。ロイシンを単独で投与し30分後の血中FSH,LHの濃度は1.5倍にまでアミノ酸濃度依存的に増加した。またこのときの視床下部は生理食塩水投与群と比較してmTOR kisspeptin活性が上昇していた。これらのことから、血中アミノ酸濃度の上昇はmTOR kisspeptinを介して生殖ホルモンを上昇させることが示唆された。またラパマイシンによりkisspeptinを抑制することからmTORの下流にあると考えられた。
|
Research Products
(3 results)
-
[Journal Article] Compound K, a metabolite of ginsenosides, induces cardiac protection mediated nitric oxide via Akt/PI3K pathway.2011
Author(s)
Tsutsumi YM, Tsutsumi R, Mawatari K, Nakaya Y, Kinoshita M, Tanaka K, Oshita, S.
-
Journal Title
Life Science
Volume: 11,88
Pages: 785-789
Peer Reviewed
-
-