2010 Fiscal Year Annual Research Report
ゴマリグナンセサミノールの新規脂質代謝調節機能の解析
Project/Area Number |
22700752
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
西園 祥子 宮崎大学, 産学・地域連携センター, 准教授 (40336970)
|
Keywords | ゴマリグナン / 脂質代謝調節 / セサミノール / トリグリセリド濃度 / コレステロール濃度 |
Research Abstract |
ゴマは、必須脂肪酸であるリノール酸を多く含み、さらにリグナン類であるセサミン、セサミノール、セサモール、セサモリノール、セサモリン等を含むことが知られている。リグナン類は一般的に、強い抗酸化活性を示すことが報告されており、特にセサミンはアルコール代謝促進作用、抗ガン作用、血圧上昇抑制作用、脂質代謝改善作用等の多様な生理作用を発揮することからサプリメントとして広く市販・利用されている。一方、リグナン類の一種であるセサミノールは、セサミンに水酸基が1つ付加された構造を持ち、セサミンと同様の効果を発揮する可能性が期待される。しかしながら、セサミノールの大部分はセサミノール配糖体として存在しており、ゴマやゴマの搾油かすからアグリコンであるセサミノールを大量に分離・調製することが困難であったことから、セサミノールアグリコンの機能性についてはこれまで十分には検討されていない。本研究では、セサミノールの脂質代謝改善作用についてラットを用いて検討した。 コレステロールを含むあるいは含まない食餌にセサミノールアグリコンを添加し、4週齢雄のSprague Dawleyラットに4週間自由摂食させた。体重増加量には全ての群間で差が認められなかった。また、剖検の結果、全てのラットに異常は認められなかった。平均摂食量は、セサミノール群で低かったことから、食餌効率はセサミノール群で高かった。現在、血清および肝臓脂質濃度、肝臓での脂質代謝関連タンパク質の遺伝子発現量、食餌脂肪の吸収率、肝臓のトコフェロール含量等を測定している。
|