2012 Fiscal Year Annual Research Report
先端科学教育方法論の確立と指導者養成プログラムの開発
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22700783
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
松浦 俊彦 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50431383)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 科学教育 / ナノバイオ / 走査型プローブ顕微鏡 / バイオテクノロジー / 教育学 / 教師教育 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究では、先端科学教育の実効性ある教育方法論の確立とそれを担う授業実践者の養成プログラムの開発を目的としている。計画3年目である平成24年度は、昨年度までの研究成果をさらに発展させ、視覚教材コンテンツの拡充を積極的に行った。具体的には、先端材料や各種生体分子などの観察対象試料を増やすことで、視覚教材コンテンツの充実を図った。これまでと同様、ナノイメージング用の試料作製には、濃度調整による表面分散化と固体基板上への固定化が技術的な課題となるが、これらについてのノウハウを継続的に蓄積することができた。また、ナノイメージングの観察環境(大気中や溶液中)やスキャン速度等の実験技術も、これまでの測定ノウハウをさらに発展させる効率的な実験条件等の確立へと着実に向かっている。こうしたナノイメージング実験は先端科学そのものであり、未開拓の材料科学や生命科学を解き明かす可能性も秘めている。実物ナノ観察に基づく視覚教材は、教育現場等で使いやすいファイル形式になるように検討を続けている。また、主体的・能動的な学習活動を促す体験型教材化も検討を続けている。これら教材と授業設計を組み合わせながら、今年度の中学校理科の新学習指導要領の完全実施に対応できるように検討した。こうした検討結果を踏まえて、先端科学を体験する教員向けの研修会を開催し、本物を知る質の高い先端科学教育指導者を養成する体験重視の体系化された養成プログラムを試行することができた。なお、本研究で得られた結果は取りまとめて学会等で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の研究実施計画をおおむね遂行できている。昨年度に続き、計画3年目の今年度も計画通り進捗しており、全体としても、研究目的の達成に向けて、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の進捗状況を考えながら、来年度の研究実施計画を設定し、それに従って研究を推進していくという方策を継続して実施していく。
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