2012 Fiscal Year Annual Research Report
「探求の共同体」に基づいたプロジェクト学習支援システムの開発と評価
Project/Area Number |
22700808
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 政寛 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (10466831)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 探求の共同体 / プロジェクト学習 / コンピューターを介したコミュニケーション / 社会的存在感 / 認知的存在感 / 社会的支援 / ソーシャルメディア / 認知的ツール |
Research Abstract |
本研究では「探求の共同体」概念を踏まえたプロジェクト学習支援システムの構築と評価を行うものである。平成24年度では、平成23年度に実施したアルゴリズムの修正を行ったプロジェクト学習支援システムの実践的評価を行い、研究成果の発表を行った。評価は社会的存在感を高める機能の有無で「探求の共同体」の受容感がどう変化するか、確認するものである。調査の結果、社会的存在感全体としては有意な効果は認められなかったものの、社会的存在感を構成している項目「オンラインコミュニケーションで言いたいことを伝えるのは気軽にできる」については有意に、「私の考え方は他のメンバーに受け入れられたと思う」については有意傾向で、機能があった方が高い値を示した。 また、本システムの利用を介すことで、社会的存在感が高められた機能もあることがわかった。社会的存在感尺度と各機能の有効性について相関分析を行ったところ、認知的存在感を高めるとされるコンセプトマップ、チャットツール、絵文字が社会的存在感も高めることが示された。具体的には、コンセプトマップについては、「コンセプトマップツールによって新しい意見・アイデアを統合することができた」他1項目、絵文字については「チャットの絵文字はグループでのコミュニケーションをしやすくすると思う」と社会的存在感尺度の得点に有意傾向な正の相関が見られた。チャットツール(「チャットのコミュニケーションによりグループの一体感があった」他2項目)では有意な正の相関が見られた。 従来言われてきた社会的存在感の項目は、人間の関係性に関する発言によって高められることが示されてきたが、システムで支援する場合、人間関係の発展を促進させる機能が必ずしも社会的存在感を高めるのではなく、情報の整理・統合といった、認知的存在感を支援するツールであっても、社会的存在感を高めうることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)