2010 Fiscal Year Annual Research Report
階層的複合化手法を用いる貴金属使用量を低減した高性能脱硝触媒の開発
Project/Area Number |
22710077
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊東 正浩 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助教 (90343243)
|
Keywords | 脱硝 / 複合化 / 表面修飾 / 低Pt使用量 / 不均一触媒 |
Research Abstract |
本研究は、ディーゼル自動車等から排出され、酸性雨や光化学スモッグの原因となるNOxについて、これを効率良くN2に還元浄化する触媒の創出を目的としている。これまでに我々は、固体酸性担体を用いたPt担持触媒が、反応系中においてNH_3を生成することで、良好なNOx浄化特性を示すことを見出している。そこで、平成22年度では、上記触媒とNH_3を還元剤としたNOx浄化に高い活性を有する(NH_3-SCR)ゼオライト系触媒とを複合化することで、さらなるNOx浄化特性の向上を検討した。 水熱合成法により種々の条件でAlPO_4を作製し、それらの形状をSEMにより観察した結果、テトラエチレングリコールを若干量添加した場合に、数μm程度の正八面体粒子の生成が確認された。上記の形態制御されたAlPO_4粉末から作製したPt担持触媒のNOx還元活性を評価したところ、110~170℃で約50%のN_2転化率が得られ、市販のアルドリッチ製AlPO_4から作製したもの(140℃、約40%のN2転化)に比べて高い触媒活性を示した。さらに、静電作用により複合化したPt/AlPO_4-ZSM5では、N_2転化率は110~200℃で約50~60%となり、単独のPt/AlPO_4よりも高い活性を示した。比較として、物理的混合により作製したPt/AlPO_4-ZSM5では、顕著な活性の向上が認められなかったことから、Pt/AlPO_4とZSM5との界面状態が、触媒活性に影響していることがわかった。
|
Research Products
(6 results)