2012 Fiscal Year Annual Research Report
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22710113
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Research Institution | 地方独立行政法人大阪市立工業研究所 |
Principal Investigator |
山本 真理 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, その他部局等, 研究員 (20416332)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / 合金 / ニッケル / 合成 / 磁性 |
Research Abstract |
二元金属ナノ粒子は二種類の金属塩を化学還元して合成されるが、金属の還元電位の違いにより、還元されやすい金属がコアとなったコア‐シェル型ナノ粒子や単一金属ナノ粒子の混合物が生成することが多い。特に還元電位の差が大きい貴金属と卑金属では相分離しやすく、アニール処理なしでの合金ナノ粒子の合成が困難である。そのため、アニール処理による保護層の脱離により溶媒への再分散が困難であり、一次粒子の凝集、融着により形態が制御されていない。本申請課題では、卑金属錯体と貴金属錯体がほぼ同時に熱還元されるよう設計し、アニール処理なしで一段階で合金ナノ結晶を合成することを目的とする。アニール処理なしで合成できれば、保護層の脱離によるナノ結晶の凝集や融着を防ぐことができ、保護層に合わせた様々な溶媒に再分散できるため、プリンテッド・エレクトロニクス応用が可能である。 本研究において、Cu錯体、Pd錯体、又はAg錯体の共存下では、Ni錯体単独では還元されない温和な条件下でニッケル錯体が還元され、Ni系合金ナノ粒子が生成することを見出した。先に生成した貴金属ナノ粒子(Cuナノ粒子、Pdナノ粒子、Agナノ粒子)が卑金属錯体(Ni錯体)の還元を触媒するという非常に興味深い結果が得られた。Ni‐Cu合金ナノ粒子は、Ni:Cu=20:80~60:40の組成比では均一な固溶体となった。Ni-Pd合金ナノ粒子の合成においては、組成比がNi:Pd=50:50~99:1の広い範囲で定量的にNiが還元されPdナノ粒子が高い触媒作用を示すことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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