2010 Fiscal Year Annual Research Report
時空間領域における最適化手法の開発と都市・地域分析への応用
Project/Area Number |
22710139
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 健一 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (90408724)
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Keywords | 都市計画・建築計画 / 交通工学・国土計画 / アルゴリズム / 数量最適化 / 施設配置問題 |
Research Abstract |
都市生活を支える様々な施設をどのように配置すれば利用者や施設経営者にとって望ましいかという問題は,「施設配置問題」として知られ,オペレーションズ・リサーチや都市工学の分野において多くの蓄積がある.本研究は,申請者の提案モデルである時間軸を導入した新しいタイプの施設配置モデルを発展させ,時空間領域における最適化モデリング手法を構築し,汎用性の高い解法を設計することを目的として研究を展開した.具体的には,就業者が仕事を終え会社から帰宅する途中に施設に立ち寄って一定時間サービスを受ける場面を想定し,施設サービスを受けられる人数を最大化するように複数施設の立地場所とサービス提供時間帯を同時に決定する問題を提案した.これを土台として,(1)利用者ごとにサービスの利用時間が異なる場合,(2)サービスの提供時間が変動する場合,(3)同一地点で複数種類・複数回のサービスを行う場合,などの新しい展開についての検討を行った.また,整数計画問題としての定式化と発見的解法について考察し,解の精度の向上と解法の高速化について検討を行った.基本的なモデルについては,首都圏鉄道網上の流動データを用いた分析を行い,いくつかの鉄道駅の最適なサービス時間帯についての特徴を分析し比較を行った.さらに,時間軸を導入する前の基本モデルとして,鉄道網上の利用者を対象として,需要獲得力の大きな設置コストの高い施設と需要獲得力の小さな設置コストの安い施設とを同時に配置可能な状況において,施設利用可能者数を最大化するための資金制約下での配置問題を提案し,鉄道路線上の流動データを用いた分析を行った.この問題ついて,時間軸を導入した一般化モデルを構成するための検討を行った.
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Research Products
(4 results)