2010 Fiscal Year Annual Research Report
植民地期韓国における日本語文学資料のデジタル化とその活用による文学研究
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22720092
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
楠井 清文 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 研究員 (50469102)
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Keywords | 国文学 / 日本語文学 / 植民地文化研究 / データベース / 文献アーカイブ |
Research Abstract |
本研究の目的は、植民地期朝鮮(1910-1945)で刊行された日本語文学資料の所蔵調査とデータベース化である。平成23年度は、海外の文献調査と収集・撮影、データベースの構築を行った。調査を行ったのは、韓国国立中央図書館・高麗大学校中央図書館であり、調査期間は2010年8月1日~20日、成果として34タイトル全41冊を複写した。また高麗大学校では日本研究センターの援助を受け、同センターの所蔵する国立中央図書館の書誌データを提供された。さらに10月からは立命館大学図書館・白楊荘文庫の調査を行い、ソウルで発行されていた短歌雑誌『ポトナム』をはじめ、現地で刊行された歌集を撮影した。その他、図書館等に所蔵の見られない貴重書数点を購入した。 次にデータベース構築では、「植民地期『朝鮮』日本語文学雑誌データベース」を構築した。ここには現在まで調査した雑誌の総目次が含まれている。現在は画像とのリンクを構築中である。また派生した二次的な研究として、植民地絵葉書の調査をデジタル化がある。具体的には国際平和ミュージアム所蔵の植民地朝鮮を主題とした絵葉書167枚をデジタル化し、また植民地朝鮮のイメージに関するシンポジウム「文化・文学に見る韓国併合と「朝鮮」へのまなざし」を開催し、同ミュージアムのフロアではミニ企画展示を行った。これら視覚資料も、植民地文化研究をする上で貴重な資料であり、データベースによる閲覧を予定している。 以上のように、本年度は当初の予定であった所蔵調査と収集・データベース構築を中心に行い、次年度に向けての基礎的な作業を終えることができた。
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Research Products
(6 results)