2010 Fiscal Year Annual Research Report
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22720252
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| Research Institution | Waseda University |
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Principal Investigator |
藤野 裕子 早稲田大学, 文学学術院, 助教 (70386746)
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| Keywords | 土木建築請負業 / 政党 / 大日本国粋会 / 大和民労会 / 裁判記録 |
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| Research Abstract |
本年度においては、土木建築請負業者と政党との関係性を解明することを目的に、土木建築請負業者を中心とする政党色の強い政治団体の実態を明らかにすることを試みた。具体的には、大正赤心団・大日本国粋会・大和民労会の三団体について、(1)組織・活動、(2)三団体に関わる事件、(3)中心人物の背景・思想という三つの側面から複合的に史料を収集し、分析を行った。
(1)については、1920～1930年代の『日本労働年鑑』の記述から基礎的な事実関係を摘記した。さらに、大正赤心団については機関誌『赤心』、大日本国粋会については機関誌『侠』『国粋』『雄叫』『大日本国粋会会報』、大和民労会については機関誌『民労』『法律世界』を収集・精読した。その結果、各団体の沿革に関する記述から成立経緯が判明したほか、大日本国粋会・大和民労会については、特に1920年代半ば以降に会の性質が変化していることがうかがえた。ただし各機関誌は号数が少ないものも多く、新聞史料を併用して活動を網羅的に解明する必要がある。次年度に継続して作業したい。
(2)については、まず、鶴見騒擾事件については、町田市自由民権資料館所蔵の村野常右衛門(当時大日本国粋会会長)の関係文書中の関係史料を精査した。次年度に補足調査が必要であるが、同事件と政党・政治団体との関係性を明らかにするための手がかりを得られた。また、東京弁護士会・第二東京弁護士会合同図書館所蔵の裁判記録のなかに、贈賄・騒擾・要人暗殺事件など、土木建築請負業者の関与した政治事件が数多く存在することを確認した。その一部を、次年度に参照材料として利用する予定である。
(3)については、(1)の各機関誌に掲載された論説類を中心に分析を行ったほか、伝記や回顧録を収集・精査した。
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Research Products
(2 results)
