2010 Fiscal Year Annual Research Report
高い付加価値を生み出す「ものづくりモデル」構築に関する研究
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22730310
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
富野 貴弘 明治大学, 商学部, 准教授 (90366899)
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Keywords | ものづくり / 付加価値 / 自動車産業 / サプライチェーンマネジメント |
Research Abstract |
本研究の目的は、付加価値(顧客価値)の高いものづくりのあり方について考察し、それを実現させるための施策を具体的に提示することである。ものづくりにおいて重要なのは、技術的側面だけではなく顧客にとって高い価値を生み出すことである。 平成22年度は製品開発段階から生産を経て、製品が市場に投入されるまでの「モノと情報の流れ」に関する正確な実態把握を行うため、主に文献資料収集とフィールドリサーチを行った。具体的には、国内自動車メーカー(トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、三菱自動車、富士重工業)および部品サプライヤー(KYB、TSテックなど)への訪問調査を実施した。外国での調査に関しては、アジア(中国とベトナム〉およびヨーロッパ地域(スペインおよびドイツ)で実施した。その結果、日本の自動車メーカー間で生販連携のあり方に戦略上の差異があることが確認できた。このことは、これまで「トヨタ的な生産方式=日本的なリーン生産方式」として半ば定式化していた事実に新たな知見をもたらす重要な発見意義があると考えている。得られた研究成果の一部は、スペイン(IEビジネススクール)で行われたシンポジウム(4th International Supply Chain Management Symposium and Workshop)にて報告を行い、その際、発表論文に対してBEST PAPER AWARDを受賞することができた。したがって、対外的にも一定の国際的評価を得ることができたと確信している。他にも、中国(北京工業大学)で行われた日中自動車産業研究交流会、台湾(台湾東海大学)で行われた工業経営学会等においても研究成果の発表を行った。
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Research Products
(5 results)