2010 Fiscal Year Annual Research Report
負荷分散を考慮した知識探索ヒューリスティクスに関する研究
Project/Area Number |
22730312
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
後藤 裕介 岩手県立大学, ノフトウェア情報学部, 講師 (40454037)
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Keywords | 経営学 / 社会シミュレーション / 意思決定支援 |
Research Abstract |
ナレッジワーカー間の知識共有の重要性が指摘されているが,個人間の対話を通じて専門性の高い知識を共有する際に,「誰に何を尋ねる」ことが高い知識共有の程度を実現するのか明らかでない.知識探索のしかたによっては,特定の人物に負荷が集中した結果,知識共有がうまくいかないという報告もある.本研究課題では以下の3点を目的とした. (1)知識共有時の負荷を考慮した知識探索ヒューリスティクス有効性分析モデル構築. (2)アンケート調査による実際に利用されている知識探索ヒューリスティクスの同定. (3)(1)のモデルを用いて,(2)の結果を利用して知識共有時の負荷を考慮した知識探索ヒューリスティクスの有効性分析を行う. 以下に本年度の研究成果を述べる.研究を遂行していく過程で,(i)知識共有時の同期処理の必要性,(ii)知識探索ヒューリスティクスの有効性分析におけるネットワーク分析の観点の重要性について気づき,それぞれモデルの改良,プログラムの実装,関連研究の調査を行った.これらの実行のため当初目標としていたアンケートの実施と有効性分析を行うことができなかった. 研究目的の(1)については,モデルを完成させ,シミュレーション実験を通じて,負荷を考慮したときの効果・影響に関しての仮説を構築した.この成果を国際会議で発表した. また,結果の分析のための技法としてシミュレーション結果が取り得る範囲(可能性)に着目した分析技法を開発し,この成果を論文として発表した.
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