2011 Fiscal Year Annual Research Report
山谷地域の簡易宿泊所長期滞在者の実態と社会参加のための地域資源形成の試み
Project/Area Number |
22730448
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Research Institution | Tokyo Jogakkan College |
Principal Investigator |
義平 真心 東京女学館大学, 国際関係学部, 講師 (10415367)
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Keywords | 地域福祉 / コミュニティーソーシャルワーク / 山谷地域 / まちづくり / 簡易宿泊所 |
Research Abstract |
寄せ場地域である山谷地域には簡易宿泊所が多数存在し、生活保護受給者を含めた長期滞在者は健康の問題を抱える人も多い。本研究では彼等を対象に「簡易宿泊所の長期滞在者を対象とした健康・生活実態調査」を行い、簡易宿泊所滞在者の実態を明らかにし、山谷地域の共生のまちづくりを実践に移行するための科学的示唆とする。 平成24年度は当初23年度に予定していた「社会参加を通した簡易宿泊所長期滞在者の精神的・身体的健康状態の変化に関する調査」を引続き実施する予定であったが、東日本大震災による心理的影響、23年度の異常気象により農園参加者の確保が難しく、更に24年4月に地権者の関係で農園場所が移転、その後も農作業及び調査協力の呼びかけに尽力したが参加者を確保することができなかった。よって研究計画を大幅に変更した。上記の「健康・生活実態調査」から自立支援施設に対する否定的なコメントが多く聞かれたことをきっかけに、当事者を対象とした自立に関する非構造化面接を実施した。信頼関係を構築できた当事者(簡易宿泊所に滞在したことがある人、野宿経験のある人)14名を対象として、「自立的な生活とは何か」、「自立のために何が必要と思うか」、「当事者のための自立支援活動のあり方」等に関して語ってもらい、語りの様子をビデオ撮影した。代表的な意見では、自立のためにはやはり支援者と当事者の信頼関係は非常に大事であること、仕事をすることは精神的によい効果がありその人の健康に資すること、野宿の理由は人それぞれであるが、障害がある、借金の問題がある、肉親に知られたくないため生活保護の受給を避ける、そして自立支援施設での人間関係が煩わしいこと、運営団体側との信頼関係の問題等あり、行政側が提供する自立支援システムが描く自立の筋道は現実的には難しいことなどが語られた。動画の編集を行った上でのウェブ公開が可能か尋ねているところである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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