2012 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者ボランティアの老いの受容と活動の継続・引退に関する支援のあり方の検討
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22730471
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Research Institution | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
Principal Investigator |
野中 久美子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70511260)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高齢者 / ボランティア / 社会参加 / 活動継続 / 研修 / サポート |
Research Abstract |
前年度の研究結果を踏まえ、健康障害や家族介護などの多様なライフイベントがあったとしても、できるだけ長くボランティア活動を継続できる団体・グループの「雰囲気」を醸成することを目的とした研修プログラムを開発し、その効果を検討した。 研修は、高齢者により構成される2つのボランティア団体の会員(団体A=56名、団体B=46名)を対象に開催した(各団体全3回研修)。主な講座内容は、i)認知症や筋力低下など、高齢期の様々な問題とその対応方法について理解する、ii)ボランティア活動継続の高齢者の健康維持への重要性と地域社会への効果を再確認する、iii)ボランティアメンバー間で活動継続にむけた相互支援がおこなわれるようなコミュニケーションスキルを学ぶ。各団体への研修は、それぞれ全3回であった。 その研修の効果評価を、研修開始と終了後、および研修終了3ヶ月後に自記式質問票を用いて検証した。主な調査項目は、i)各高齢者ボランティアの活動継続意向、ii)ボランティア仲間間でのソーシャルサポートの授受、iii)団体内の支援体制に対する意見や評価、iv)ボランティア活動の意義、であった。ベースライン(研修開始前)と研修修了直後共に欠損が少ない67名(団体A:36名、団体B:31名)を分析の対象とした。研修開始前と研修終了直後、研修開始前と研修3ヶ月後の2時点における団体別に研修効果を検討した。 研修終了直後の効果は、各団体の会員間のソーシャルキャピタルの状態により異なった。ソーシャルキャピタルが低い団体では、一定の研修効果が見られたが、その効果は研修終了3ヶ月後まで維持されなかった。一方、会員間のソーシャルキャピタルが高い団体では、研修はネガティブな効果が見られた。その結果、団体の会員間の関係性など団体の成熟度に応じた、研修プログラムの開発が必要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)