2012 Fiscal Year Annual Research Report
就活期から入社後に受けるネガティブフィードバックが職務態度や対人関係に与える効果
Project/Area Number |
22730488
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
繁桝 江里 青山学院大学, 教育人間科学部, 准教授 (80410380)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 社会系心理学 / 対人コミュニケーション / 職場ストレス / ネガティブフィードバック |
Research Abstract |
本研究の目的は、仕事に関わる能力や行動に関するポジティブなフィードバック(PF)またはネガティブなフィードバック(NF)を受けることが、仕事への態度や送り手に対する評価に与える効果を明らかにすることである。本年度は、平成23年度に内定取得者を対象に行った調査の協力者に対し、就職後の調査を行った。また、平成23年度に実施した大学生対象の実験の参加者数を補充した。 ◆調査結果:直属の上司(または研修担当者)からPFを受ける頻度が高いほど、職務満足度、上司満足度や会社満足度が高いことが示された。一方、NFの頻度と職務満足度にはほぼ関連がなく、上司満足度や会社満足度を低め、うつ傾向を高めることが分かった。ただし、失敗から学ぶ動機づけが高い人においては、NFの頻度が満足度を低めるという否定的な効果は見られなかった。また、1度のNFが受け手に与える影響は、表現方法によって肯定的にも否定的にもなることが示された。なお、平成23年度(入社前)と今年度(入社後)の双方に回答した対象者の変化として、①能力の自己評価は低下すること、②職業価値観の中で、仕事の達成や職場の人間関係を重視する程度は低下し、プライベートを重視する程度が高まること、③上司からのフィードバックに対する期待頻度は下がることなどが分かった。 ◆実験結果:平成23年度の参加者のデータに、今年度補充した参加者を含めて分析を行った。就職の模擬面接として主体性と協調性について自己PRした参加者に対し、主体性についてNFを与え、その表現方法を①NFのみ、②PFを加える、③アドバイスを加えるの3パターンで操作した。その結果、参加者の面接後の感情状態やフィードバックおよび面接者に対する評価には、表現方法による違いは見られなかったが、3人の面接官による違いが示された。面接場面においては、表現方法よりも送り手の要因が重要であることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|