2012 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル時代における国民/市民概念の変容とシティズンシップ教育
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22730661
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
北山 夕華 名古屋大学, 国際交流協力推進本部, 特任講師 (30547790)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | シティズンシップ教育 / 社会統合 / 比較教育 |
Research Abstract |
本年度は、イングランドとスコットランドでそれぞれフィールド調査を実施したほか、国際学会1回、国内学会で1回の発表を行った。また、2013年7月に行われる国際学会での発表も受理されている。 イングランドでは、シティズンシップを教育の中核としているBradford Academyと、同じくシティズンシップ教育に取り組んでいるKing James Schoolを再訪問し、インタビューを中心とした調査を行った。特にBradford Academyでは、生徒の声を反映する学校組織づくりの進展について経年的なデータを得ることができた。 スコットランドでは、行政部の教育部門であるEducation ScotlandのNick Morgan氏を訪ね、スコットランドにおけるシティズンシップ教育の動向について聞き取り調査を行った。また、市内南部にありエスニック・マイノリティの割合がほぼ100パーセントであるAnnet Street Primaryを訪問し、校長へのインタビューを実施したほか、教育実践の観察を行った。 また、イングランドとスコットランドのシティズンシップ教育について、政策文書の分析およびフィールド調査で得られたデータについての考察を行った。その結果、両国に共通しているのは、グローバル化とそれにともなう共同体内部の文化的多様性の深化を受け、その対応をシティズンシップ教育が担っている点であることが分かった。一方、連合王国(UK)、EUといったより上位の共同体との関係性や、文化的多様性をめぐる課題の違いが、両国の国民/市民概念の形成への姿勢に影響を与えていることも明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)