2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22740005
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中岡 宏行 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科(理学系), 准教授 (90568677)
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Keywords | 三角圏 / アーベル圏 / Mackey関手 / 丹原関手 / biset / クラスター傾 |
Research Abstract |
前年度より掲載待ちであった論文で、本年度掲載されたものは以下の3件。 ・Tambarization of a Mackey functor and its application to the Witt-Burnside construction, Advances in Mathematics, Vol.227, No.5, pp.2107-2143(2011年8月). ・General Heart Construction on a Triangulated Category (I) : Unifying t-Structures and Cluster Tilting Subcategories, Applied Categorical Structures, Vol.19, No.6, pp.879-899(2011年12月). ・On the fractions of semi-Mackey and Tambara functors, Journal of Algebra, Vol.352, No.1, pp.79-103(2012年2月).また、今年度作成されたプレプリントは以下の2件。 i)General heart construction for twin torsion pairs on triangulated categories, arXiv : 1111.1820 ii)Biset transformations of Tambara functors, arXiv : 1105.0714 i)について:代数の表現論などで用いられる、三角圏とクラスター傾対象に関連する論文。これまでにも三角圏でのねじれ対を用いたアーベル圏の構成を行い論文にまとめてきた。これに関係し、近年BuanとMarshにより得られたrigid objectを用いたアーベル圏の構成が発表されたため、これを含む形でのねじれ対を用いたアーベル圏の構成を目指し、それに成功したものである。 ii)について:有限群論などで用いられる、Mackey関手(特に、丹原関手)とbiset変形に関連する論文。昨年度までにも丹原関手の理論的枠組の構築を目指し、いくつかの論文を発表してきた。当論文は、Mackey関手に対して行われていたBoucによるbiset変形を、丹原関手に対しても考察し、それが可能であることを示した。この論文は、一つの群から別の群へ丹原関手を変形する一般的方法を与えるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
I)代数の表現論で用いられる三角圏上のホモロジー代数について:三角圏上のねじれ対とアーベル圏の構成に関しては、ある程度の結果を出すことができた。引用も増えており、今後も三角圏について考察していきたい。 ii)丹原関手について:ある程度の理論的枠組みを構築するととができた。結果も順調に受理されていっており、うち一つはAdvances in Mathematicsに掲載された。今後はこれに関連し、有限群の表現論との関係で、bisetやfhsion systemについても調べてみたい。
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Strategy for Future Research Activity |
i)三角圏上のホモロジー代数に関しては、特に代数の表現論との関係で色々と調べていきたい。近年ではクラスター圏やクラスター傾部分圏などが盛んに研究されているので、当研究もこれを念頭に置き進めたい。2012年8月にはICRA(International Conference on Representations of Algebras)に参加し、それまでに結果が出ていればここで発表を行い、また世界的な研究者の発表から当該分野の最新事情に関する情報の収集を行い、それに基づいて研究を進めていきたい。 ii)丹原関手とそれに関連する有限群にまつわる諸概念の圏論的考察について:丹原関手に関しては既にある程度の結果が得られたので、今後はbisetやfusion sustemなどに重点を置き、調べていきたい。2012年9月にはMackey関手およびbisetの世界的な権威であるBouc教授の開く,集会Bisets in Algebra and Topologyに参加し、bisetの応用に関する情報を収集する。当研究ではこれを参考に、圏論的側面を研究していきたい。
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Research Products
(9 results)