2010 Fiscal Year Annual Research Report
半正定値計画問題に対する高精度計算アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
22740056
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
脇 隼人 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (00567597)
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Keywords | 半正定値計画 / 面的縮小 / 高精度計算 / 凸集合 / 数理計画法 |
Research Abstract |
半正定値計画問題(以下,SDP)に対する面的縮小法は,2つの凸集合の交わりを求める問題として定式化できる.その定式化された問題はSDPと見なすこともできるが,その場合,元のSDPよりも計算が難しい.本研究では,SDPとして扱うのではなく,凸射影アルゴリズムを適用することで計算の難しさを回避することを考えた.今年度は,以下の研究を行った: (1)様々なSDPに対して適用できるようなアルゴリズムを開発・実装. (2)特定の最適化問題から派生するSDPに対して面的縮小法を適用して,数値的困難が生じないSDPを構築・計算. (1)に関しては,様々な実験をところSDPによっては凸射影アルゴリズムの収束が遅い,または収束しないケースが見られた.これに関しては,さらに凸射影アルゴリズムの改良が必要であると同時に,既存研究の調査を十分に行うべきである.(2)に関しては,グラフ等分割問題,二次割当問題や0-1変数を持つ非凸二次最適化問題等の組合せ最適化問題から生じるSDPに対しては,これらのSDPが持つ特有の性質を利用することで簡単に面的縮小を適用することができた.さらに,面的縮小を施したSDPを解くことで数値的安定かつ高速に解け,また元のSDPが有している疎性を保つ様にSDPを変形しなければ,数値的安定かつ高速には解けないこともわかった.
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Research Products
(5 results)