2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22740124
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
太田 直美 奈良女子大学, 自然科学系, 助教 (40391891)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | X線天文学 / 宇宙物理学 / 銀河団 / 高温プラズマ / X線分光 / スニヤエフゼルドヴィッチ効果 / 衝突合体現象 / 宇宙項造形性 |
Research Abstract |
本研究は、宇宙最大の天体である銀河団に注目し、X線や他波長の観測から銀河団のダイナミックな進化を解明することを目的としている。今年度は、国際天文学連合の依頼をうけ、銀河団のX線分光観測の基礎と最新の研究成果について招待レビュー論文を執筆した。この論文は国内外の誰もがアクセスできるオンラインジャーナルとして公開された。また、これまでに「すざく」衛星の広帯域X線観測に基づいて銀河団からの硬X線放射の起源を詳細に検討したところ、そのほとんどが熱的放射で説明でき、有意な非熱的硬X線放射はないことがわかった。この超高温ガス・非熱的ガス探査の結果について、国際会議で招待講演を行った。次に、最大離角をもつ多重クエーサーSDSSJ1029について、Chandra衛星のX線データから重力レンズ銀河団の性質を調べた。ガス分布は不規則でかつ温度が高いことから衝突銀河団であると考えられる一方、銀河団中心領域では静水圧平衡を仮定した銀河団質量はレンズ質量と一致することがわかった。これらの結果について査読つき論文を出版した。加えて、銀河団に含まれるガスの密度分布に注目した研究も行った。銀河団は形成から十分時間が経過すると、ガスは重力ポテンシャルに緩和し、中心では放射冷却によって温度が下がるためクールコアを形成する。従来の理論では冷却が加速的に進むため宇宙年齢のうちにガスが冷え切ってしまい、観測と矛盾するという問題があった。そこで、準静水圧平衡の条件のもとで計算したクールコアのガス密度分布と観測結果との比較を進めた。その結果、密度・圧力・エントロピーの観測結果を説明できることやX線表面輝度分布が二重βモデルでよく再現できることを示した。この成果を国際会議で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Suzaku Observations of the Outskirts of A1835: Deviation from Hydrostatic Equilibrium2013
Author(s)
K. Ichikawa, K. Matsushita, N. Okabe, K. Sato, Y.-Y. Zhang, A. Finoguenov, Y. Fujita, Y. Fukazawa, M. Kawaharada, K. Nakazawa, T. Ohashi, N. Ota, M. Takizawa, T. Tamura, & K. Umetsu
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Journal Title
Astrophys. J.
Volume: 766
Pages: 19
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The Hidden Fortress: structure and substructure of the complex strong lensing cluster SDSS J1029+26232013
Author(s)
M. Oguri, T. Schrabback, E. Jullo, N. Ota, C. S. Kochanek, X. Dai, E. O. Ofek, G. T. Richards, R. D. Blandford, E. E. Falco, & J. Fohlmeister
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Journal Title
Mon. Not. R. Astron. Soc.
Volume: 429
Pages: 482-493
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Suzaku Observations of the Hydra A Cluster out to the Virial Radius2012
Author(s)
T. Sato, T. Sasaki, K. Matsushita, E. Sakuma, K. Sato, Y. Fujita, N. Okabe, Y. Fukazawa, K. Ichikawa, M. Kawaharada, K. Nakazawa, T. Ohashi, N. Ota, M. Takizawa, T. Tamura
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Journal Title
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: 64
Pages: Article No. 95
Peer Reviewed
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